佐川証人のおかしな日本語
佐川証人喚問のテレビ実況放送は、期待したようなどんでん返しや、真相暴露などはまったくなく、「刑事訴追の恐れがある…」を繰り返して、逃げられ、あやふやにされ、不快になるばかりだったが、それにも増して、あきれたのは彼のおかしな日本語表現である。
丁寧に応えれば、うまくごまかせるかというように「ございます」を連発するのだが、これが正しい表現になっていないのだ。
「申し訳なく思ってございます」申し訳なく思っている、の丁寧語は「思っています」、「思っています」のより丁寧表現は「思っております」で「ございます」はつけられない。
ございます、はもともと「です」または「あります」の丁寧表現。
「…ている」にはつけられない語である。
財務省内部では「書いてある」を「書いてございます」と表現することがあるという内部風習はあるらしいのだが、「…てある」だから、百歩譲ってそういう表現が生じたことは、かろうじて理解できる。
しかし「…ている」も同じように「…てございます」にしてしまうのは、おかしい。
彼は連発する。「感じてございます」「そのようになってございます」
聞き苦しい。
正しい日本語もわかっていないような財務省の元高官。
現大田局長も「要するに」を「要すれば」となんども言っていた。
秀才中の秀才だから入省できる財務省、そのひとたちが話す日本語が正しいと思われたら、まったくもって日本語はおかしくなるばかりである。
変りつつある日本語への不安は増すばかりだ。
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