丑の日
うなぎが食べたいと、思ったら、テレビでやたらとうなぎの広告がでてくる。そうなのだ、今日は丑の日だった。夫がなくなって以来うなぎをたべていない。ウナギが好きな人だった。きょうは息子も外食だし、私一人で、外に食べに行くことはできる。でもなんだかそういう気持ちになれない。上着だけ着替えてみたけれど、もうそれ以上手が動かなくなって、やめてしまった。八月の丑の日に食べることにしよう。
昼食の時に買ってきたスープがまた残っているので、一人分のピラフを作って、出かけないことにする。外食をする、などはしゃいだ気持ちになれない。それに、夕食時にちょうど疲れてきていて、外に出る気がしない。友人から電話をもらったので、その話をしたら、夫恋しやっていう気持ちなのかな、と言われた。そういえば、スマホの写真を追いかけていて、夫が映っているのを四枚ぐらい見つけた。その顔にどことなく淋しさを見出し、もう、予期していたのだろうか、などと考えると、胸がいっぱいになる。そして、私が死ぬとき、夫の墓に入らないのは、たまらないだろう、などと考えてしまう。宗教はどうでもいい、その時自分がしたいようにしたらいい、と思うようになった。
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