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2023年7月に作成された記事

2023年7月27日 (木)

三十年以上のご縁

夫の歯の不調を聞きつけて、まさかと思っていた訪問診療が事実になった。

歯科医の訪問診療である。我が家は全員先生のお世話になっているが、我が家にまで来ていただけて診療していただくというのは想像していなかった。

11時すぎ、おおきな自家用車が駐車して、先生と大荷物の看護師さんが降り立たれて治療は始まった。

ことの発端は寡黙だった息子が、珍しく困っている実情を話して、先生がそれではと、お出かけになることになったという。

全く設備のない、個室に足の不自由な夫が椅子に座り、先生は立たれて、口内をのぞき、明かるさも十分とうなづかれて、入れ歯用の型取りからはじまり、一週間後の予約がきまり、まだ修復可能なことがわかったのだった

夫は先生のお顔を見ただけで、嬉しそうな笑顔となり、しかも見事な手裁きのおよそ三十分、先生はだれかの紹介というのではなく、当時、部下のひとに都内で技術的に優秀な歯医者を見つけてくるようにと命令での調査の結果だけて、ご縁が三十年以上も続き、今日となったのである。

先生も光栄だとおっしゃってくださったが、先日訪問歯科で、我が家に現れたひとは見るなり、もうやることなし、無理、と言う結果をつきつけて夫を落胆させた。

今回は奇跡としかいいようがない。先生は以前は訪問歯科もしていたことがあったのだけれど、暑い時に、患者さんはちっとも暑くないといって冷房のないところで、汗みどろになったこともある。ここは涼しくて助かるというお言葉をいただいた。

わたしはひとの入れ歯をのぞくのもいやで、まさかこのようなことが実現するとは、と思っていたが、本当にありがたいことであった。

夫も先生のご注意を守って、慎重に、食べることを心がけ、当分は普通食で大丈夫になったことを喜んでいる。

息子がこの訪問を可能にしてくれたのは、うれしい、意外な、そして有難い出来事であった。

2023年7月22日 (土)

来客多く、不調の一週間

毎日介護関係の来客があり、昨日などは、看護師を連れた医師の往診を含め、六人ものひとが訪れるという、恐怖の一週間、ベッドに横たわる時間少なく、消耗した。

夫の、歯の具合が悪く、それを気遣う食事の用意が疲れを増す。娘に延々と愚痴をこぼしたら、夜は持ってくから、と言ってくれて、ガスパチョとほうれん草の入ったキッシュの差し入れをしてくれた。

美味しくて、自分もよく作ったレシピなのに、思いだせない。食べるひとになって、作るひとではなくなってしまったのは悲しい。

でも本当においしかった。キッシュは歯の悪い人にも、楽に食べられる柔らかさ、レシピはどこから?と訊いたら、ネットで探したとそれをまたラインで送ってくれた。ベーコンを使わず、ツナ缶を使ったという。

ガスパチョがまたトマトの酸っぱさを感じさせないおいしさで、感心した。私のガスパチョはもう少し水気を多くして、特別のものを加えた覚えがあるのに、何だったか思い出せない。もう料理を得意にする自分がどこかに消えてしまったようである。

夫はおかゆのレシピがおいしい、きみのは特別だと言ってくれるが、暑いなか、考えるのも、つらい、と言う毎日。

身体の不調は便秘からきている。便秘しているのに、食欲はある。内科の医師が往診してくれて、腸は動いている、大丈夫と言ってくれた。四種のお腹のくすり、一錠飲んだら、すぐ効き目があった。もっと早くに自分から診察してもらいに行けばよかったのに、明日こそ、出ると思ってしまったのが辛くする原因。

夏は生きているのが辛い。

苦手な季節である。

 

2023年7月12日 (水)

待ちかねた電話

かかってきたその電話は、いつもの声音で、お元気?と問うた。なんにもなかったかのような、自然な調子で。

彼女もクリスマス頃から、三月ぐらいまでのあいだ、よくわからないことが起きたらしい。

何か、良くないことが起きた。それがどう解決したのか、わからない。自分はいま、五人くらいのホームにいる、という答え。

周りに自分がよく使うものがそろえてある、と言った。自分がした覚えがないので、娘さんが、してくれたらしいという返事。

過去の記憶が定かではないらしいのだが、問い詰めてわかるということでもない。

他人に起きたことには興味がないらしく、私の病気にも無関心。ご主人を失くしてから、四人家族が住む三階建ての家で一人で暮らしていた。

しばらくは平穏に見えた。何か不安でよくないことが起きたのだ。

家に戻ってみたいのだが、それが叶うかどうか、と言った。

いまのところも居心地は悪くない、という。それ以上問い詰めても、事情がはっきりするというわけではない。

この辺で電話は切ったほうがいい、と思ったら、彼女のほうに人が入ってきた様子で、電話は終わってしまった。

よかった、無事だったのだ。

それだけでいい、いまのところは。

 

2023年7月 3日 (月)

安らぎと情報収集のとき

夫がデイサービスで二日間、泊りも含めて留守の日、それを知っている古い友人たちから誘いをうけて、三時間ぐらいランチを含めておしゃべりを十分にするゆったりした時間を楽しみ、かつ学びのときにしている。

きょうはわたしより五歳年下、古い付き合いの仕方を知っているひとで、しかもいまの何もかもスマホでこなす能力も会得している、その上キリスト教徒としてはわたしより数倍長く教会員をつとめているひと、私の病気のこと、子供たちの経験した不幸のこと、真っ先に心配して、彼女がしりたがったのは、曽孫の誕生のニュースだった。写真を見て、なんと可愛い、これからの成長が楽しみと、感想を語った。

赤ちゃんの発育は大変だけれど、大変なのは二年間、それを、なんとか過ごせれば、最初の苦難は終わる。

彼女はご長女を不意の病気で失うという不幸を経験していて、わたしはすでに娘が夫を亡くすという、不幸を経験していたので、その時の状況をくわしくしたためた手紙を送って、励ますという経験から、お互いの親しさを深めたことがある。

いまはわたしがいろいろ習う立場だ。

セブンイレブンでは、豚の角煮が美味しいというニュースや、「無印」のカレーは間違いなく美味であること、いい情報をもらった。

ちょっと、一ランク上のスターバックスでランチをして、三時間ほどおしゃべりしたのだが、迷惑そうにされることもなく、話に花が咲いた。

彼女と会うときは、服装に注意、彼女のおしゃれは本格的で、きょうも黒に決めてヴェストを、古いものなのよ、と謙遜しながら、見事に合わせていたのだが、そういえば、自由が丘のブティークを紹介してもらって、おしゃれを高めることができるようになったのも、彼女のおかげ、そこはヴェストが見事なので有名だから、彼女のヴェストのコレクションも会うときの楽しみになっている。

でもおしゃれや、グルメの話は二の次、いまはどうやって自分の意思を子供たちに伝えるか、彼女も書きはじめているそうだ。

お互い、そっといつのまにか消えたいわね、という淋しい結論は同じであった。

別れぎはに、靴下を買いたいんだけれど、と言ったら、それは「無印」をすすめるという、出かけてみたら、普段用も、よそいき用もいっぱいあって、満足する買い物ができたのであった。

 

 

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