わが家の出来事
息子の誕生日を忘れていた。病気でそれどころではなかった。娘の車であちこち連れていかれて、帰るとぐったり寝てしまうという日がつづいていた。ようやく、カレンダーに目が行く日がきたとき、そしてそれが何回目かと知ったとき、わたしはその大事な日のことを知ったのだった。
還暦である。その日を、逃してしまったことを、わたしは、申し訳ないと手紙に書いて、息子の机の上においておいた。息子は無言、夫のことで、ずいぶん相談にのってもらった。誕生日を忘れてしまっている母をなんと思っていたのか。でも夫関係の大事な支払いとか、お金を移すとか、いろいろ一番ややこしいことを、してくれたのだ。本当に悪いことをしてしまった。誕生日はとっくに過ぎていた。
きょう、ようやく、何を贈るか決めて、二子に出かけた。伊東屋に出かけて、ボールペンの一番高価なものを、赤と決め、自分で書いてみて、とてもいい書き心地だったのを、見極め、二本のスペアをつけて、包んでもらった。
遅れてごめんなさい、と言って、渡したけれど、多分喜ばなかったかもしれない。書くものが使い勝手がいいのは、気持ちがいいものだということを知っている。いまは、一番ボールペンをよく使うということも。
孫息子夫妻が、子供ができたことを知らせてくれた。曽孫は男の子だそうである。夫は、曽孫の顔を見てから死にたいと言った。結婚三年目、いまのように、大変なときに、よく決意したと思う。二人は最後になるかも、と思ってか、会いに来てくれた。お嫁さんの大きな、と言っても、その割には小ぶりのお腹を見て、感動した。どうか無事に生まれてほしいと思う。6月28日が、予定日だそうだけれど、私たちは、祈っているしかない。
二つのニュースを改めて、考える時、月日の経つのが速いことを知る。今回の二つは、ゆっくり考える余裕はなかった。それほどにあわただしく時が過ぎて行くのを感じる。
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本当にめまぐるしい日々を送られているのですね。イメージするだけで混乱してしまいます。お察し申し上げます。
でもこれだけをこなされてすごいな・・・と年齢よりもはるかにお若く感じました。
脳科学者の黒川さんがおっしゃっていました。
「年齢的にもたくさん経験している人ほど気づきが多くなり、その気づきの多さが脳に入りきれなくてポロリとこぼれ落ちるのが物忘れだそうです。認知症とは別」だそうで、まさに気づきが多かったのですね。
ベイスターズ、強いですね。私もセリーグではここを応援しています。
ご主人様のためにも勝ってほしいです。
WBCは年寄りに大きな楽しみと希望を与えてくれましたね。夫も俄然元気が出て他チームの選手も覚えるほどです。
曽孫クンの誕生、これも希望に繋がっていていますね。
遠くからですが無事なご出産を祈っています。
投稿: ちゃぐまま | 2023年5月12日 (金) 21時06分
本当に大変な日々だったのですね。息子さまの還暦のお誕生日をお忘れになってしまったこと、無理もないとお察しいたします。きっと分かってくださると存じます。事務処理の難しいことを息子さまが代ってしてくださったこと、本当に助かったことでしょう。いざというときに助けてくれる頼もしい人が家に居てくれるだけで有難いことですね。ばあば様ご自身の体を大事にして、休養をとるようにお過ごしください。曾孫さんの誕生、無事の出産お祈りいたします。
投稿: aiai | 2023年5月16日 (火) 11時08分
ちゃぐままさま、aiaiさま、
へまな母親ぶりを、よくご理解くださり、ありがとうございます。
まだ完全でない自分をときどき、意識します。
頭がぼおっとして、しばし、ベッドに横になるということを繰り返したりしております。
この夏を無事に越せるか、定かではありません。
会う人すべてが、とてもやせたことを指摘します。
もう3キロ痩せたいと思っていたのに、もう6キロもやせてしまった私、自分にとってはじめての病気、しかも入院もせず、自分を保つのに精いっぱいという、毎日でした。
投稿: ばぁば | 2023年5月17日 (水) 18時24分