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2022年9月14日 (水)

エリザベス女王崩御以後

エリザベス女王崩御のニュースが伝えられてから、ずっと服喪の期間、BBCのニュースを見続けている。

ご在位70年をこの目に刻んできた、現在84歳の私の人生には常にあの女王のほほ笑みのお姿があった。

 

英国議会では政治の討議を中止して、主だった人たちの追悼のメッセージが発表された。なかでも群を抜いて注目されたのは、テレサ・メイ元首相の時には高度のユーモアも混じる美しい英語で、女王の英知を、immense wisdom、あのほほ笑みをmagnificent smileと形容されたのである。immenseは「計り知れない」、magnificentは「崇高な」とでも訳される最高級の形容詞だ。毎週国政の報告をするときが、楽しみであったほど、その英知と微笑に魅せられた逸話が伝えられた。

 

このところ、英語という言語の粋の部分が国家を代表するひとびとのスピーチから学べる機会であることを感じる。

 

チャールズ国王のテレビ演説は聞き取りやすい美しい英語が心の底から話されているという臨場感をも強調していて、母君の治世がその期間の長さと献身においては比類のないものであったという文意が伝わってきた。結びに近く、最愛のママへ、という呼びかけとともに天使の歌声に包まれ、という詩的は表現が、とりわけ心に残ったのだが、BBCのコメンテーターが、あの部分はシェクスピアの「ハムレット」のせりふからの引用だと述べたのはさすがであった。その全容を知りたくて、ネット検索したのだが、見つからず、読売新聞の見事な全訳で知ることができた。

 

知性あふれる新国王、母君のかたわらで、王者のあるべき姿を常に学んでいられたこと、最初の結婚でご不幸を経験されてから、誹謗や中傷もあびせられこともあったが、のちの長期にわたっての、ご自身の環境保護や、慈善活動での実績が国民を納得させ、今をつくられた。カミラ妃のことも、二十年前ロンドンに立ち寄ったときは、市民にレモンを投げつけられたという災難に遭われたと、タクシーのドライバーから聞いたりした。

でも国王就任後のお二人はまさにお似合いの美しい威厳にあふれている。人生の年月の過ごし方で、人はどのように変わるのかを知らされる思いがするのである。

 

それにしても続く行事の奥深さと繊細さには、敏速を尊ぶ現代とは真逆の伝統の重さである。

どうかお元気で、ご健康でと祈らずにはいられない。

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コメント

ばぁばさまのおっしゃる通りですね。
カミラ王妃のことにしてもチャールズ国王が長い時間をかけて
積み上げてきたことが国民を納得させ王妃として迎え入れる
準備期間として必要だったのだと思います。

チャールズ国王が皇太子だった時は皇太子妃を名乗らず
カミラ夫人で通しされ、やっとカミラ王妃となられたことは
他国に住む者にとっても喜ばしいことだと思います。

カミラ王妃として国民が受け入れてくれることを
なによりエリザベス女王が望まれていたとのこと。
これから国を治めていくうえで王室に対する国民の感情は
大変重要なことだと思います。

私もYouTubeで崩御されてからの報道をつぶさに観ています。
伝統にのっとった行事が終わるまで、お二人にお疲れが
出ませんようにと祈るばかりです。

やまねこさんはお若いのにご理解が深いのに驚きました。
新国王に好感を抱けないひともいるからです。
ひとは七十代にその品格が容貌にあらわれますが、チャールズ国王は威厳も知性もにじみ出ている印象が強いです。
きょうもケンブリッジの女性教授が気候変動に関する環境問題の書籍を共著したときの体験を語っていましたが、王はdeep thinker、ものごとを深く考える方で、感動したと述べていました。このすさまじい気候変化を世界の試練であると警告を早くから発せられているのです。環境問題への真摯な取り組みに国民も納得していたのでしょう。弔問の長い行列の人たちをみずから握手で話しかけられた行動にはおどろきましたが、国民もいち早い後継過程に満足している様子が伝わってきました。

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