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2022年8月13日 (土)

ある日の問答

このところYouTubeで、若き日の名優たちの姿を追いかけたりして、楽しんでいる。ピーター・オトゥールのインタビューなどを見ていたら、彼にまつわるドキュメンタリーも全編見ることができたし、ローレンス・オリヴィエの写真を次々クリックしていたら、ウエストミンスター寺院で行われた一時間余の追悼礼拝も見入ることができた。アルバート・フィニーがコヘレトの言葉を朗読し、アレック・ギネスが高度なユーモアの含んだ、素晴らしい弔辞を述べ、参列者の中にオトゥールも混じっており、少年の聖歌隊の美しい合唱が何度か響き、最後はオリヴィエ自身の、「ヘンリー五世」の名台詞録音が寺院いっぱいにとどろいて終わるという、プログラムの見事さ、感動した。

 

それを夫に伝えたくて、「ねえ、あのシェクスピアで有名な…」と言いかけたら、「シェクスピアってだれだっけ?」と問われて、愕然とした。

 

夫は大学は法学部だったが、野球部に属していることに熱意をもやし、英文学、演劇、クラシック音楽などにおよそ関心がなく、スポーツ一辺倒だから、記憶がどんどん薄らぎつつある今、関心が少なかった事柄への記憶が失せることが激しく、そういう問いが出てくることもあろうかもしれないが、それにしても常識まで、欠け落ちつつあるのか?

 

デイサービスはいやがらずに、毎週出かけていく。帰宅してから、バッグの中を探ってみると、貼り絵とか切り抜きとか、まるで幼稚園の作業のような作品が出てくる。これが脳トレの一種なのだそうだ。指導の仕方がいいので、別段嫌悪感もないらしい。ボンドガール来ました、とか言いながら、ノリ貼りをうながしてくれるユーモアもあるという。

 

でも、それより薄れゆく常識を保つために、歴史的有名人とその国名や職業などを結ぶクイズのようなものもやってほしい、と思ったのだが、出席者十数人の三分の一が認知症にかかっている方々だそうなので、そういう望みは差別めいていて、平等ではないのかもしれない、そう思って要求をひっこめることにした。

 

きのう、もう一度,訊いてみた。シェクスピアがだれか、本当にわからないの? わかってるさ、英国の劇作家だろう? 

 

これって薄らボケの一種なのか、それとも、わたしのうろたえる表情を面白がっているのだろうか、それがわからない。

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コメント

かっての英国の名優のドキュメンタリーなどを楽しんでおられるのですね。私は、ピーター・オトゥールと言えば「アラビアのロレンス」を思い浮かべます。しばらく前に、そのモデルであったロレンスの生前の映像をNHKで観まして、彼はあの作戦に参加したことを非常に悔いていたとありました。晩年は、厭世的になって最後は事故か自殺か不明な死でした。ご主人がシェイクスピアの名前を度忘れしたいたこと、でもちゃんと覚えていたこと、かっての夫にも思い当たることがあります。ご主人は、ディサービスに楽しく通っておられるとのこと、とても良いと存じます。私の夫は、張り絵が大好きでした。講師に褒められたと誇らし気でした。一日一日楽しいことが大事なのですね。ばあば様も日々をお楽しみください。

夫は私に8:30から16:30まで解放感を味わってほしいと、我慢している部分も多いのではないかと、いつも、行きたくなかったら、いつでもやめていいのよ、と言ってはいるのですが、介護にあたるヘルパーさんたちが、とても素晴らしいので、それが心地よいのと、世の中、いろいろな高齢の人がいるのがわかり、自分にとって世間を知るいい機会だということは実感しているらしく、辛そうではないのです。脳トレの間違いさがしは、いつも一番早いのだと自慢していました。
「アラビアのロレンス」最近テレビで放映されましたね。録画して観ているのですが、ともかく長い、あの前編の最後の近く、英国軍の本拠地にたどりついて、「レモネード、氷入りのを」と叫ぶところを見たいと、我慢して観たのですが、ロレンスがあまりにもヒロイックに誇張されて描かれていて、しかもラクダや馬や動物たちがどれほど大変だっただろうかと、思ってしまうくらい、過酷な撮影が感じられ、つらくなって、後編の途中で中断しています。
オトゥール自身の一生も山あり谷ありだったようで、高名を得たひとの苦労がしのばれました。

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