「カムカム…」終わる
この半年間、ずっとテレビの前の朝の十五分を楽しみに過ごした。
百年の物語を、半年で語ろうとするのは、土台無理がある。わたしにとっては三人の女性の最初のストーリーに一番惹かれるものがあった。
およそ朝ドラなどには興味を示さなかった我が娘も観ていて、感想を述べあったりもした。最後まで観終わったというので、どうだった?と訊いてみたら、面白かったのはクリーニング店までだ、と言ったのに、わたしもうなずくものがあり、めずらしく意見が一致したのであった。
登場人物で印象に残ったのは、演技も最高だったが、和菓子店たちばなの主人甲本さん、フアンだからなおのことである。
若いほうでは、ニヒルな感じが最高だった、五十嵐文四郎クンである。この俳優さんはこれからも注目したい。
カムカム、が題名だから、そうなるのかもしれないが、どうしても解せないのは、英語講座を熱心に聞いて大いなる努力があったらしいとはいえ、なぜ「ひなた」があれほどまでに流暢に英語をしゃべるかということ。
私は英語が共通言語の国際婦人クラブに属していたので、英語ペラペラ度に敏感である。トップは、海外で育ち、海外の大学を出ている会員、次は、海外の四年制大学に留学していたひと、そして最後はわたしのような主婦で海外滞在経験がある会員なのである。あの「ひなた」の実力はトップのひとに近い。
錠一郎のピアノ転向が、あれほど、難なくできたのも解せない。
娘に話したら、それがドラマなんだから、と言われてしまった。
来週からは、なんだか淋しくなる。それにしてもあの回転焼きはおいしそうだった。おいしくなあれ、のあんこも味わってみたい。京都にはあのようなものが本当にあるのだろうか?
とりあえずは、高島屋の「御座候」を食べにいってみようか、などと思ってしまう。
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今回終了した朝ドラは、本当に毎朝心待ちにして楽しみました。
特別、身近に感じるものがあったことも大いに影響しました。
と、いうのも岡山へ嫁いで50年の私、
ドラマの岡山弁ほどには喋れませんけれど、
地元で育った方の岡山弁、私にも通じますからね。
そして、何故か皆さん「美味しくなあれ」の魔法にかかって
あんこが食べたくなったようです。
あんこ以外にも、料理の時にはこのおまじないを唱えながら作っていますよ!
投稿: tomoko | 2022年4月 9日 (土) 16時44分
「御座候」これはお店の名前。姫路の。
回転焼きがいつの間にか、御座候 と呼ばれています。大昔から、姫路に行ったら帰りは、駅に直結している百貨店で、焼きたての御座候を買う。安くて、あんこが美味しくて。みんなの楽しみ!
姫路城と同じくらい有名なんですよ。姫路駅でも買えます。コロナ禍の前は、汽車の時間を気にしながら、列に並んでました。ずーっと小豆あん専門だったのですが、いつの頃からか、白い豆の餡が好きになりました。買って帰ったら、亡くなった100歳の姑が大喜びしてくれましたっけ。久しぶりに目にした「御座候」懐かしいです。
中島久枝さんの、日本橋牡丹堂菓子ばなしシリーズ 光文社文庫 たまたま図書館で手に取った本。
楽しんでいます。何気に食べているお菓子も、職人さんの知恵と工夫、知識、感性、の賜物なんですね。
投稿: kagawa torako | 2022年4月 9日 (土) 17時03分
tomokoさま
岡山弁の会話、とても耳に心地よくひびき、あのドラマの魅力を大きくしていてくれたと思います。
「おいしくなあれ」はわたしも手料理をするとき、それを一心に念じている自分に気づきます。
いまのお店やレストランのどれだけの人たちがそれを、意識しているのかしら?と思うときがあります。近頃、以前はおいしかったものが、そうでなくなったことを、嘆きたくなるときが、あまりにも多いので…
投稿: ばぁば | 2022年4月10日 (日) 22時56分
kagawaさま
そうですか、お店の名前だったのですね、高島屋が今川焼を少し上等にしたつもりを、名付けたものかとばかり思っていました。
情報ありがとうございました。
老舗でも、小豆餡をおいしくすることに心をくだいているところは、少なくなってきているような気がします。
店構えばかり立派でも、あんこにがっかりする経験が何度かあります。
投稿: ばぁば | 2022年4月10日 (日) 23時03分