ミモザの不安
植木職のヤマダさんの体調不良の知らせが入り、現役復帰はおそらくもう無理という落胆を味わうこととなった。
三日がかりの仕事という以前の大きな庭のときから、ミモザを中心とする、家まわりの一日仕事の十年間、本当にお世話になった。でも樹々の伸びはまったなしである。だれに引き継いでもらうか、と夫とも相談して、結局、モッコウバラを二年してもらった、あの若い彼に頼むことにした。
新しいところを探す努力をする余裕がないほど、日々の暮らしに疲れているこのごろである。
若い彼は、快く引き受けてくれて、とりあえず数日前の仕事帰りに寄ってくれて、重そうなミモザの枝をかなり落としてくれた。そして、ミモザの根元にキノコを発見し、これが住みつくと、ミモザが枯れてしまう恐れがある、と不安なニュースを残して去った。
それだから、これが最後というばかりの、見事な咲きぶりを見せたのか、身軽になった樹はまだ花をつけている。これまでありがとう、私のミモザ!
ミモザの寿命は二十年くらい、とYouTubeで樹木に詳しい専門家が話していた。もしそうなら、まだ望みはあるかもしれない。なんとかがんばってほしい、祈るように樹を見上げてしまう日々である。
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