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2022年1月15日 (土)

何かに導かれて

夫の誘眠剤を処方してもらうついでに、自分の誘眠剤と湿布薬ももらって来ようと、クリニックに出かけたのだが、途中でしまった、と思った。うっかり極暖パンツにはきかえずに出てしまったのだ。このところの寒さは尋常ではない。上着の方はいつも着る厚手のダウンに手を通すのだが、急いでいると下半身のことを忘れてしまう。冷えがパンツのすきまからしのびこむような感じ、と思った。

クリニックは11時を過ぎている混む時間なのに、待っているひとは一人だけで、ヤケに空いている。受け付けで、きょうは院長先生ではないので…という声が聞こえて、なるほどと思った。

いつもの院長とはちがう、若い医師。パソコンから、カルテをたどる手つきが慣れておらず、もどかしい。「血圧を測ってくださいませんか」と頼んだら、普通は三度深呼吸をして、とか言われるのに、それはなく、あらわれた数字にギョッとした。200を越している。近頃、おかゆ食のメニューに頭を使ってストレスを感じてること、寒がりなので、それも、と言ってみて、すばやく、深呼吸を三度したら、二度目は160になったけれど、それでもまだ高い。一度上がると血圧は低めになることはない、などとネガティヴなことを言うので、高齢者の場合は元気づけることを言ってほしいのに、と思った。薬はこれだけかな?言葉もタメ口、こっちは敬語でうやまっているのに。

血圧の薬も処方する、と言っていたのに、あとで帰宅して調べたら、それは抜けていた。

こういう血圧の上昇が、脳梗塞や、心不全を招くなどと言われた言葉が、気になってくる。

夫のことばかり気にしていたが、実は、危険が我が身に迫っているのかもしれない。

 

身辺整理に手をつけようかと、納戸に入ってアルバムをめくり始める。ところが、整理どころか、目を奪われるものばかりだ。友の輝いた表情、自分の嬉しそうな顔、過去の記録に惹かれるものが多く、捨てるものを選ぶどころではなくなった。

夫が仕事で輝いていたころの写真もいくつか選んで、これ、覚えてる?と渡したのだが、どこだっけ、記憶がないや、などと言う。私の方は、記憶があざやかによみがえり、とりわけ、西海岸のカーメル近辺のアプトスという住宅地に長期滞在してから、ナパに出かけたり、コロラド経由でサンタフェに行ったときの写真を飽かず眺めた。こんな旅行ができたのも、さそってくれたH子さんのおかげだ。

捨てられない写真ばかり、これはこのままにしておこう。自分の生きた記録をもう少しそばにおいておきたい。

 

午後になって訃報が入った。H子さんのお嬢さんからで、その日の午前中に、病院から短期滞在で自宅に戻った彼女が亡くなったという知らせだった。

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コメント

やっと読ませていただくことができました。母のこともあるので本当に人生の参考にさせていただけます。ありがとうございます
呼吸で血圧が40度下がるのですね
朗報です

まどかさま
ご訪問ありがとうございます。
血圧は120ぐらいに落ち着いています。
きょう歯科検診に行ったら、年齢に90たすぐらいまで、大丈夫というお医者さんもいますよ、と言われて、ちょっとほっとしました。
要は、自分の身体の声を聴くことです、本当にそうだ、と思いました。

まどかさんのピアノがまた聴きたいです。

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