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2021年11月 4日 (木)

家庭の中の孤独感

二週間前ぐらいの、朝日新聞「声」欄に掲載された、「子や孫がいても、私は孤独だ」という投書が、こころに残った。長期間の引きこもりから認知症になられたご主人の介護をし、五年まえ、看取りをされてから、山林や畑の仕事をして、現在は独り暮らしのこの方はわたしと同じ83歳、お子さんがいても、気軽に物事を頼めない、親子のかかわり方が異なる現在を語っている。人に愚痴をこぼすわけにもいかない、と語る彼女は気丈な方なのだろう。「元気だね」とひとには言われても、心はいつも孤独だ、と締めくくられた言葉に共感をおぼえた。

数日前、めずらしくウナギを出前してもらうときがあり、娘が用事で立ち寄ると言ったので、いっしょに食べない、とさそい、久しぶりに四人一緒の食事となった。世間話に笑いもでる食後、夫は早々に二階の自室に去ったのだが、兄妹の会話ははずんでいて、わたしも中に入ろうとした。なんの話題だったか、具体的な記憶が抜け落ちているのだが、私の意見を、ひがみがあらわれている、というようなことを言われて二人が笑ったのに傷ついた。

よせばいいのに、あとで娘に電話したとき、そのことを話したら、世代の相違で、彼女たちは自分を貶めて、笑いにするのはしょっちゅうある、そんなことに傷つくようでは、世間話も気楽にできないと、ピシャリと答えて電話が切れた。

子供をたよりにし、しんみりとした話をしあえるのは、あの、小津映画の時代だ。いまはスマホとラインの世界、わたしが一番避けているSNSの世界も広がっている。

水瓶座は孤独を好む、それがわたしではないか。子供たちは頼りにせず、自分の世界を大事にすることだ。

幸い、ブログの世界で癒されることが多い。そして、聴力の弱った耳を一生懸命かたむけて、唯一私の話をじっくり聞くひと、きみはえらいよ、などと言ってくれる夫はまだ生きている。このひととの関係を大事にしなければ。

夫のところに月一、爪を切りにきてくれる看護師さんが、夫の部屋をじっくりながめて、このデスクは、物置と化しましたね、と感想をもらした、と夫は苦笑いしていた。

わたしが片づけるというと、そのときだけは、目をむき、ほっといてくれ、自分でやるから、と怒っていた彼。何を思ったか、数日かけて、ゴミ袋二杯、見事に片付けを終えた。そしてたまっていた文庫本もブックオフに出したいというので、オンラインから申し込み、取りにきてもらうように手続きした。物置から段ボールを出し、セットする。私も触発されて、およそ三十冊、とCD,DVDなどを入れ、あとは夫の本を入れるだけとなった。ネットから回収依頼をするのはこれで三度目、二階から文庫本をおろすのは、いつのまにか、彼が自分で済ませていた。

体調が安定した今、そろそろ断捨離に手をつけようと思う。そして、コロナ以後初めての温泉ひとり旅を実行すべく、手はずをととのえている。

それをなおも、力づけて、励ましてくれるのは、毎日、寒い日があっても雨の日があっても青の美を見せてくれる西洋朝顔ヘブンリーブルーである。

 

 

 

 

 

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

こんばんは!
 私事で恐縮ですが、子供は3人いて、家族のある内一人は隣に住んでいます。
日頃から、我が家の子育てが悪かったのか?淡白な関係で、
顔を合わせれば「おはよう!」の挨拶はするものの、それ以外の行き来は
ほとんどありません。コロナ禍で自粛生活ではなおのこと。
そして私が気になるのは、若い方の笑いです。
40前後の方達も、ケラケラと笑いで済ませる場面が多いように感じます。
私の育った環境では、良い年をした大人が、ケラケラ笑う事って、余りなかったのでは?
時代が変わったのか、私の性格が変わっているのか?と感じること多々ありますね。

あの朝日新聞の声欄の投書を私も読みました。何となく身につまされる内容でした。ある年齢になると、孤独感は誰しも持つものではないでしょうか。若い人たちは、それぞれの生活で精一杯で、親のことは、シリアスな病気にでもならないと、気遣ってくれないのでは?ばあば様、一番身近に大切に気遣ってくださるお連れ合いが居るのは、何と素晴らしいことでしょう。私は夫を亡くして最初の3年間ほどは、喪失感で辛かったです。居ると面倒な時もありますが、ただ居てくれることのありがたさは、何物にも代えがたいです。普段は、冷たいようなことを言っている子供たちも、いざとなれば大いに助けてくれます。それは、夫の病気で感じました。大丈夫ですよ。子供は親を観捨てません。

tomokoさま
その種の笑いは自分の意見をはっきり言わない人に多いようですね。フフフと愛想笑いのような声を漏らす人もいます。男性さえも、何か言ったあとに必ずエヘヘと言うような声をあげるひともいますね。
そこで笑わなければいいのに、と言いたくなることがあります。

tomokoさん、いいブログを書いていらっしゃいますね。ときおり訪問しております。

aiaiさま
若い人たちは、それぞれの生活で精一杯、そして、ただ居てくれることのありがたさ、忘れがたいお言葉、いただきました。

愚痴のような心のうめきを、ついつい語ってしまうこの年齢、グッと、胸におさめて、いつも笑顔で、わかってはいても、言葉が先に出てしまう、正義感の塊のような愚かな自分は、悟りを得られないまま、終わるのかもしれません。

おもうのですが、ばぁば様はまだお元気でしっかりしていらっしゃるからではないでしょうか。
いざとなったら、aiai様も書かれているように、大丈夫だと思いますよ。
逆に私は反省しました。 母が施設に入っているとき、三人揃うと母そっちのけでおしゃべりしていたのですから。母はさびしかったのでしょうか? 
でも私は母はこれで安心したのではないかと思っておりました。
親は先に逝くもの、残った子供たちが仲良くしていることをしっかりみせて安心させたい、という気持ちがありましたから。
御姉弟(兄妹?)仲がよろしいのは素晴らしいことだ思います。

ばぁばさま
初めてコメントをさせていただきます。yosikoと申します。
以前、ソーイングビーの感想ブログを探して、こちらのブログを拝見しました。
それ以降、更新を楽しみに訪問させていただいております。
どうぞよろしくお願いいたします。

一人ぼっちの孤独もつらいですが、家族の中で感じてしまう孤独もとてもつらいものだと思います。
実家の母がそうです(兄夫婦と暮らしています)
10年以上前ですが、家族内(家庭内)孤独の記事を読みました。
家族と一緒だということが、より一層の淋しさ感じさせられてしまう、そんな内容でした。
お恥ずかしいことに、その記事を読むまで母の淋しさに気づくことができませんでした。
「「あれ?」と思うことがあっても、「普通のこと」として見過ごしてしまって……。
お子様方も、傍にいるからこその孤独など、想像できないのかと思います。

どうか、いつまでもご主人と仲良く、お元気にお過ごしください。
それと、温泉ひとり旅、いいですね♪
足元にお気をつけて、たくさん楽しんできてください。
どんな旅だったか、またお話を楽しみにしています。

初めまして、なのに長々と申し訳ありませんでした。


ばぁば様、こんにちは。
時間がたってしまいましたが、「水脈」拝読しました。
イタリアでのイキイキした様子がとても楽しく、何より、その場の画が浮かぶような
文章の上手さにうなりました。ブログで読んだ時の感動もう一度味わいました。
そして「東京大空襲」、折に触れて語り継いで欲しいです。
その後ご一家が立派に再興され皆さまお幸せに暮らしているのも素晴らしい。

さて、加齢と孤独の付き合い方、今から私も学ばなければなりません。

同世代のお友達から見てばぁば様がうらやましいのは、
今もそこそこお元気で自分で好きなものを作って食べることが出来る、
コンパクトで住みやすい家に建て替え自分らしい暮らしを継続出来ている、
無口でも頼りになる息子さんと同居、お嬢さんも近くにいてくれる、
PCやスマホを駆使して自分の楽しみを持ち続けている、
そして何より、一番理解してくれるご主人がご健在で、新しい服を着ると
「似合うよ」と言ってくれ、「きみはえらいよ」と認めてくれる。

そう思うと「どこが孤独なんだろう?」と思うかもしれません。
でも、一緒に住んでいても孤独は存在すると夫の義母を見ていて知りました。
一緒にいるから一層孤独なんじゃないかと思いました。
まさか若輩者の私がばぁば様にアドバイスなどできませんが、日々の思いを
綴ったブログはたくさんの人の共感を得ているのかと思います。
私も「あ、お元気そうでよかった」「あれれ、怒っている」などちゃんと読んでます。
これからもブログで思いを綴っていってください。これも大変体力のいる仕事だと
存じていますので、あまり根を詰めない程度に。

どうぞこれからも好奇心を満たす楽しい出会いがありますようお祈りしています。
一ファンより

ykさま
娘とは旅行もずいぶん一緒にしたのですが、衝突することが多かったのを記憶しています。私も自分が軽んじられているという意識がつらくて、ついつい言い合いになってしまいます。
それを互いに避けようとするせいか、何かをともにしたり、語り合うことが少なくなってきた昨今です。
ブログでは、娘ぐらいの年齢の方に親しくしていただき、ブロガー冥利につきると感激することも度々です。

yoshikoさま
ご訪問感激です。
義母は最後の看取りもしましたが、彼女は難聴もかかえており、食卓での孤独をかみしめていたのだろうと、今になって、その気持ちが理解できます。
実母の電話がうっとおしく、不機嫌が声音をたててしまったことも後悔しています。
この年齢のたどる道なのでしょう。
コメントのお言葉からどれだけ励まされることでしょう。
ありがとうございました。

きょうこさま
有難く、うれしいコメントいただきました。
長いお付き合いになりますが、なかなかお会いできなくても、拙ブログを読み続けてくださって、あたたかいまなざしで、ご理解くださる幸せを、心よりかみしめております。

夫は健在とは言えない状況で、日々弱っております。外出もほとんどせず、近くのコンビニに行くのも億劫になっている様子です。

それでも、ご指摘のように比較的めぐまれた状況のわたくし、とは言えるのですが、家族のわたくしへの関心、興味といったものを、感じることはほとんどありません。何かを共通に行うということも、今はほとんどなく、それだけ自由であるとは言えても、食事の責任一切はわたくしですので、そこから孤独感が生まれやすい、のかもしれません。

若輩者とおっしゃる、きょうこさん、あなたはお仕事と家庭を見事に両立され、わたくしをうならせるほどの、お励ましのお言葉をならべてくださるお心やり、もう私以上に悟りを得ていらっしゃる、忠心より、尊敬を感じております。

先刻、バイブルクラスの友人が電話してきて、共通の友人である若いアメリカ人女性が、いきなり押しかけてきて、コロナ禍での家庭の苦労を三時間もしゃべり続け、聞き役の彼女、同じ姿勢で、その女性の目をじっと見つめながら聴いていたら、そのあと立てなくなるぐらい疲れた、というのを聴いて、笑ってしまいましたが、ブログに書ける幸せがなければ、聞き役を求めたくなるのも、もっとも、と思ったことでした。

どうか、ご健康に留意され、お気をつけて、お元気でいてくださいね。



ばぁば様、追伸です。

元町のクリニックに行くのをやめてほっとしています。
私もかかったことがありますが、先生はマスコミでももてはやされ超多忙、
ご自身のプロデュースの商品まで出しているような方なので
一人一人の患者さんに寄り添うとはとても思えないからです。
あれだけ流行っているならもっと患者さんが快適な診療環境を作って欲しいと
感じたことがあった次第です。ずいぶん前に行った感想ですが・・・。

 きょうこさま、
まさか、この件で意見が一致するとは思いませんでした。まったくです。私は朝日新聞のフロントランナーの記事に、目がくらみ、今から考えると、我ながら、愚かな選択をして、自分の病を悪化させる結果になりました。あそこはフロントの仕事がダメで、一時間以上も待たされ、支払いや次の予約もイライラするほど事務処理がよくない、先生の判断や薬の選択も実におざなり、誠意が感じられません。
ずっと前にいらっしゃってすでにそういうご感想を持たれたということは、すでに、危うさが始まっていたのでしょう。今はもっとです。治らないのは、高齢で現役主婦だということにされてしまうとは、あきれて、口あんぐりでした。
フロントランナーの記事を信ずるのはもうやめようと、実体験で悟りました。

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