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2021年5月 8日 (土)

『なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない」を読む。3.

大ヒットした「オーシャンゼリゼ」のメロディが鳴っているような、フランスの象徴、世界中の人々のあこがれだった大通りはゴーストタウンのようになり、文明の終焉を想像させるような光景にと変わったという。

 

ロックダウンで自宅に引きこもっている人々の日常は、家庭料理をしているかぎり、それほどの不自由さはないらしいが、具体的な暮らしの描写と共に、何度もあらわれる価値観という文字、過去のような日常は消え去り、価値観が変化することを著者は何度も指摘する。アフターコロナの時代を生き残るためには、新しい価値観に対応できるだけの、心の準備をしておくことが大事だと言い切っている。

 

海外に長期間居住するには、安全な地域を選ぶことが大事だが、著者の居住場所は昔のフランス映画華やかなりしときに映された善良で人情が厚い人々が住んでいる場所だと、たやすく想像できるような会話がとびかう。

 

一日一度一時間以内の散歩で、建物の窓辺から声が呼び止め、呼応するように向かい側の窓が開く。音楽関係の仕事のピエールと、南アフリカ出身の哲学者アドリアンのコロナ観は一致している。「いま、神は僕らに考え直す時間を与えているんだ」とピエール、「怠惰から目覚めさせてくれる神からのギフト」がアドリアン。わたしも、大きくうなずきたくなった。救いが期待できるような気がするからだ。

著者は言う。このウイルスの正体は人間を引き裂く悪魔なのだ、と。わずか3~4か月で、この世界の価値観を変えてしまった新型コロナ、人間本来の輝きが、負のエネルギーに包み隠されてしまった、と。

 

16歳の愛息は将来の選択を父親に相談する。二時間余にもおよぶ二人の会話、父親は何よりも大切なのは、自分を大事にすることだ、と言い切る。生活者として、立派に生きていけるように、子供を育て上げたシングルファーザーと、父親の生き方を心から信頼しているけなげな息子との、具体的な会話のやりとりから、静かな感動が生まれる。(了)

 

 

 

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コメント

初めまして
こちらのブログは半年くらい前に
ソーイングビーで検索してお邪魔するようになりました。
それ以来、ブログの更新が待ち遠しいと思うほど
楽しみに拝見しております。

辻仁成さんのツイッターはご存じですか。

https://twitter.com/TsujiHitonari

日々の日記等、なかなか興味深いですよ。

ご存じかもしれませんが近々TV番組でも
放送があるそうです。

ボンジュール! 辻 仁成の春のパリごはん
6月18日(金)[BSプレミアム]後10:00

ソーイングビーの記事も楽しみにしています。

いきなりのコメント、失礼しました。

やまねこさま
コメントありがとうございます。もう半年も読んでいてくださっているなんて、感激です。

辻さんの情報、感謝です。SNSをやっていないので、このラインの情報はうといのです。
彼の息子さん用のお弁当の本、ちらりと見ましたが、ちょっと好みではありませんでした。売れ筋にするにはあれほど派手でないと、ということでしょうか、あっさり系が好みの年寄りには向きません。
でも6月18日は楽しみにしています。

ソーイングビーもリサイクル課題のむずかしさに、のけぞりました。
ほんと、今の時代に生き続けるのは大変…でも行くところまで行きついたら、また
あっさり系を好む人も出てくるかも、とも思います。、

ばぁばさま


お返事ありがとうございました。

辻仁成さんの日記はこちらの方がわかりやすかったですね。

https://www.designstoriesinc.com/writers/hitonari_tsuji/

よかったら、ご参考までに。

ソーイングビーは回を追うごとに課題の難易度が
上がっていきますね。

私も自分の服を縫うくらいの洋裁はするので
シーズン1から毎回楽しみに観ています。

自分の腕と照らし合わせた時に、
私だったら到底太刀打ちできないなあと
出場者に感情移入しながら観ています。
エズメ女史のファンなので彼女のファッションも
毎回楽しみです。

私も前期高齢者(この言い方嫌い)なので
どうしても、あっさり系の料理に流れていきます。

やまねどさま
辻さんの日記のアドレス貼ってくださり、ありがとうございました。
目を通してびっくり、特派員も真っ青の記事満載ですね。大学講師に招聘されるのも
もっともです。現実に即した視点の確かさ、彼独自のものですね。ちょっとクセがある書き方も含まれていますが、多才なひとです。

ソーイングビー、新しいグッズがスゴイですね。日本のソーインググッズも進化しているのでしょうか?このところミシンを出すのが億劫で、さわってもいません。針箱をだすのさえ、一日のばしという、ぐうたらさです。
ミシンを出しっぱなしにできる部屋と、便利品を駆使できる能力と、メガネをかけ替えなくても済む、視力があれば、洋裁の楽しさに浸ることもできるのに、と思いますが、日本はUKほブームではなさそうですね。

お名前、間違えました、失礼しました。

いえ、いえ、ほんわかした気分になりましたよ。


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