ソーイングビーシーズン3に注目
金曜ドラマ『ディア・ペイシェント』日曜ドラマ『すぐ、死ぬんだから』が終わってしまった今、別の週一の楽しみが戻ってきた。
NHKEテレ、木曜午後九時からの三十分『ソーイングビー』シーズン3である。
今回のメンバーはヴァラエティに富み、技術も卓越したひとがそろっている。
十人のうち男性四人、陸軍中佐、ITコンサルタント、理学療法士、二十歳の若者、ユニークな顔ぶれ、陸軍中佐ニールは12歳の時からソーイングをしていて、赴任地に必ずミシンをたずさえ、迅速かつ精密な仕事をし遂げてきたひと、与えられた時間内に仕上げなければならない過酷な課題にもいつも早めに終えてしまう余裕のひとでもある。
これまでに終えた三つの課題のうち、二つを一位、ジーンズシャツのリメイクだけは八位だった。彼の技術は精密で危なげはまったくないけれど、足りないのは、驚きの仕上げ効果を見せるスタイルや色合わせなどのセンスということであろうか。
ITコンサルタントのマットもユニークなひとである。手が大きいので待ち針が使いにくいと言って平たい石をいくつか持参していて、それを重石にして布を裁つ。ソーイング歴はわずか二年と短いが、中位の順位に入っている。
女性の筆頭優勝候補は、航空機の客室乗務員だったローナ、白髪のショートが際立つ美女だが、180センチの長身のため、着られるドレスが売っていなくて、ソーイング歴50年というツワモノ、いつも落ち着いて、慌てることなく、しっかりと、きれいな仕事を仕上げ、生地選び、リメイクの創意もセンス抜群だが、いまのところすべての、課題が二位にとどまっている。
小学校の副校長のアマンダは自己中を自称するソーイング狂、自分の体形どおりのマネキンまで特注していて、今回も、点稼ぎに、縫い代の始末をすべて袋縫いにするという、凝りよう。
このコンテストの型紙はヴォーグを使用しているらしい。今から五十年まえのソーイングでも、シンプリシティ、マッコール、と比べてヴォーグの型紙は一番高価で、センス抜群だったが、これが欧米ではまだ生き残っているということだろうか。
夏のワンピースの課題のときに、生地の柄がイギリスにしては、素晴らしく、鮮やかで派手な柄が多いのに、驚いた。ローナの選んだポピーの柄は、アッと驚く彩り、それが見事な仕立てで、目を見張るほどの美をかもしだしていた。
ミシンは電動だが、日本製はどれも指で押すタイプだが、あちらは足踏みになっている。
わたしも足踏みから育った人間なので、この足で踏む電動はうらやましいと思った。
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