きようのレシピ
料理上手の同い年の友人は90歳のご主人と、独身の長男との三人家族、我が家と家族構成が同じなので、食生活をどのようにしているか、大いに関心があるのだけれど、彼女のすごいところは、一週間の献立をたてて、買い物を一度にすましてしまう、アメリカ風を貫いているところだ。滞米生活が長かったひとなので、車の運転術もすぐれ、大量の買い出しも、一度で済ますのが苦ではないらしい。
わたしはその日の胃腸の具合で食べたいものが決まってくるので、一週間分の献立をたてるということができない。冷蔵庫にストックしてあるもので、間に合わせる術は一日、二日ぐらいならなんとかなるが、徒歩4分のスーパーに行って売り場を眺めてから、食べたいものが浮かぶのを待ち、買い物を決めるわたし風を,やれるうちは、続けていきたい。味のよい手作り惣菜をつくっている店も見つけたので、なにもかも自分でという念の入れようはしなくなってきている。
新しいレシピも随分試したが、やはり、母や義母の世代が毎日つくっていたものが食べたくなって、大事にとってあった義母の手書きレシピノートを読み直してみた。
そして見つけたものが、「イカと豆腐の煮物」
豆腐 2丁、スルメイカ 2 イカの内臓の抜き方まで書いてある。豆腐も水切りして、揚げるやり方も詳述、焼き豆腐にしてもいいが、おいしさが違うという添え書きがあったが、今回わたしは焼き豆腐を使った。
出汁カップ一杯半、砂糖大さじ2か3を入れた中に、焼き豆腐と、スルメイカ(これはスーパーに切ったものがあったので2パック使った)生姜をすって加え、落し蓋をして4,5分煮たあと、醤油大さじ3をまんべんなく入れ、再び落し蓋をして煮汁が半分くらいになるほどコトコト煮るだけ、という、簡単でまことに美味な料理。
義母のつくる料理はおいしく、センスがあった。きれいなひとだったので、供されると、おいしさが増した。夫の青年時代の義母は、身体が弱く、寝付くことが多かったそうで、そのため彼は料理をおぼえたと言っていたが、この几帳面な整った字で書かれたレシピノートを見ると、彼女がいかに食べることを大事にしていたかがわかって、感動する。
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