黄色の次も黄色
ミモザの花がすべて散ってから、また来年咲いてもらうために、いま、このときに樹をととのえておかねば、と、植木職の山田さんに電話した。
もう二十数年のお付き合いである。以前の庭のときは三日がかりだったが、いまでは、午後の三時ぐらいに終了するほどの、庭というほどの場所ではないけれど、ミモザを初めとして、ローリエ、花ミズキ二本、垣根がわりのアカメ、あとはモッコウバラとカリフォルニアジャスミン、仕事は簡単ではなさそうなのに、彼はあいかわらずの名人ぶり、手順よく、手際よく、たまった枯葉まで片づけて、樹木たちは美しく散髪したようになった。
お得意さんを絞って、混んだ仕事はしないので、楽になりました、との言葉。
「あなたの鋏を待っている樹が、ここを切ってと言うのがわかるのでしょう」と言うと、その通りというように、彼は笑った。
「立派なお仕事ね」とため息が出る。
それにしても、ミモザはいい樹に育ちましたね、それにここは理想的な場所です、という言葉に驚いた。南向きじゃなくて、樹がかわいそうと思ったりしていたからだ。
陽当たりが良すぎるのもよくないんです、と彼は教えてくれた。
来年も必ず咲いてくれるだろう、ミモザは。
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写真、復活してよかったですね。
風格あるミモザの木にビックリしました。小説に出てきそうな感じで、なんか感動です。近所にあるミモザの木が細くてきゃしゃだったので。
カリフォルニアジャスミンを私はカロライナジャスミンと呼んでいます。丸くまとめているのでポットに咲いたようにびっしり咲きます。
黄色の花は元気が出る色ですよね。モッコウバラも植えてます。
投稿: ちゃぐまま | 2019年4月15日 (月) 02時23分
ちゃぐままさま
ミモザが健在なのは、植木名人さんのおかげです。切り時が難しい樹なので、ご近所を見ていると、枯らしてしまったり、あきらめて取り去ろうとしていたり、悲劇も起きています。
あなたおっしゃるカロライナジャスミンはつるがやたらとのびて、切るのが大変、このつると、モッコウバラのシュートを切る闘いがもうすぐ始まります。
ちゃぐままさんも古文書の資料作成など、有意義なお仕事をされていますね。
お庭も素晴らしいし、お料理名人だし、大した方だといつも感じ入っています。
植物には慰められますよね。我が家は小さいウッドデッキ灌木類だけなので、目も行き届き、自然の驚異を楽しませてもらう余裕もあり、毎日生きていく励みになります。
投稿: ばぁば | 2019年4月15日 (月) 11時57分