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2019年2月27日 (水)

柳家喬太郎プロデュース、とみん特選寄席、堪能

昨年末からチケット購入して、楽しみにしていた柳家喬太郎師匠の落語、しかも彼がプロデュース「とみん特選落語」を聴きに、紀伊国屋ホールに行く。Photo

伊勢丹前の大通りも変わった。三越もなくなり、新しいビルばかり、古色蒼然の紀伊国屋ビルはそのまま、四階のホールは客席まで階段、これはちょっと避けたい観劇状況だが、客席内部はそういう階段苦手の高齢者で満員、でも若者観客数もかなり。大したものである。
前座を含め若手の落語四人は、いずれも達者に口は動くが、字の読めない店員が届け先を人に訊いてそれをくり返していく、いまどき考えられない想定の内容や、釣り禁止の場所で大量に釣り上げた魚の言い訳をする二人、など、クスッとも笑えぬ内容多々、懸命に面白くしようと表情まじえて努力すればするほど、しらけてしまう。

間に入った、ギター漫談、期待していなかったのに、この、八十は過ぎているという高齢芸人、ペペ桜井というひとの舞台が前半、一番面白くて笑ってしまった。ギターの腕が達者、長調と短調の差を演奏してみせて、シャープを会社名ともじってシャレでユーモアにして笑わせてくれたり、客席が初めて湧いた。芸にこのひとの人生が詰まっているのを感じさせたからだと思う。

意外だったのは、一龍齋貞橘の講談、よどみない語り、張り扇叩きの迫力、カタいばかりでなく、ユーモアもあったりして、引き込まれて聴いた。

さて、喬太郎師匠、登場するなり歓声がとび、掛け声しきり。それにしっかりこたえるマクラの笑、すでに観客を自分のものにしている。『品川心中』お女郎さんの悲劇なのに、おかしい、所作、せりふまわし、どれをとってみても、完璧、ごく自然で、昔を今におきかえて笑いにさせる天才的な芸、声の調子も、ゆったりした緩急自在の表現力。日本の話芸のなんと素晴らしいことか。
なかなか羽織を脱がない、いつか、と見守るうち、お女郎が白装束に着がえるまえに、それをする。そこまで、観客を集中させる実力、心中という悲劇をいかに落語にするか、いや、もう、お見事でした。

平成の名人誕生、もっと聴きたい、追っかけになろうと思って、ネットから5月14日、春風亭一乃輔と桃月庵白酒の三人会を予約。

師匠、もっともチケットが取りにくいひとなのだとか、これはもう大変。

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