買い出し疲れの日々
この時期、料理をつくるのは、作り慣れたものばかりなので、苦痛ではないけれど、買い物が面倒で疲れる。元旦から開いているコンビニもあるのだから、なにもすべて買い揃える必要はない、と言えるが、三が日は外出しないでリラックス、おせち中心にして、料理もしないで、ゆっくりしたい、と主婦ならだれでも思うのではないだろうか。正月用のものは自分の目で見て買いたい。男どもに、選択を任せられない。
とはいえ、買っても買っても、なにかしら、買い足りないものがでてきて、すでに買い出し疲れがでていた。
二十九日は鎌倉の墓まいりに行く日だったが、私は留守番を申し出て、夫と息子と娘、孫娘の四人にそれを頼んだ。井上蒲鉾店の買い物も指示を書いたリストを渡して、娘が運転する車を見送ってから、黒豆を煮るのにしばしの時を使う。
そのあと、近所のスーパーに野菜や、鍋用の豆腐、肉など買い出しに行き、かなりの量になったので、配達を頼んだ。
この日は近くのベーカリー『アヤパン』で全粒粉のパンが焼ける日なので、立ち寄る。この店、三年まえにオープンした当初は、果たして長続きするか、危ぶまれたが、調理パンや、子供向けの甘いパンなど、メニューも豊富、ときにはちょっとした洋風総菜も並び、見事に客層をひろげ、存続している。
おせち料理に加えて、この日の夕食の用意もしなければならない。
ガラスケースをじっくりのぞいたら、シチューらしきものが目についた。なんのシチューなの?とたずねると、謎シチューなんです、笑い声まじりの応えが返ったが、デミグラ風味だというので、400円也のこれを、夕食用に購入した。夫はデミグラ好きなのである。
帰宅してから、このシチューの量をふやす工夫をする。野菜室に残っていたマッシュルームをきざみ、ブロッコリーをゆでて、冷凍庫にあった豚肉と共にオリーブオイルでいためて、白ワインをかけ、スープで煮て、小麦粉を振り入れ、このシチューを加え、のばす。味見したら、大成功。
かなり量がふえたので、墓参りを無事すませて戻った娘に、シチューはどう?と訊いたら、おいしそう!!と喜び、タッパーを自分でとりだし、彼女の分だけ持って帰った。
すでに黒豆と田作りは完成、次の日、五目きんぴら、ナマス、サーモンマリネ、をそろえれば、我が家のおせちはOK.31日は年越しそばと雑煮の用意で喧騒の家事も終わりとなる。
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