怒る自然
まさか、北海道をあれほどの地震が襲うとは思わなかった。
未明のできごとのせいで、ニュースが後れ、一昨日の朝日新聞の朝刊の見出しの大きさに衝撃を受けた。そして緑一面の風景が一夜にして、茶色化し、山肌があらわになり、スーツの男性が液状化した道路の水に胸までつかっている写真が、その恐ろしいまでの深刻さを物語る。ライフラインは復旧しつつあるといっても、まだ水道が出ないところや、在来線の不通の箇所や、道路が寸断されているために物流が停滞している深刻な状況は長引くのではないかと、気になる。
今年ほど、酷暑にあえぎながら、水害や、台風直撃や、そしてこの地震と、自然災害の恐ろしさにあえいだときは、八十年の人生をかえりみても、なかった。
なぜ、日本ばかりがこのような災害に見舞われるのだろうか。天災の罰が下るにふさわしい悪意に満ちた国がほかにあるじゃないか、と言いたくなる。
なかでも恐ろしかったのは関西国際空港の8000人と言われる人々が閉じ込められた状況だ。空港が孤立してしまうなんて、前代未聞の事態である。
それでなくても旅行者は空港で荷物をあずけ、旅立つときは、翼をもぎとられたように不安定な気分なのに、いつ復旧するかわからない、不安をかかえつつの、閉塞感に苛まれる無防備な状況、それは、外国の空港で、早く機上のひとになりたいとあせった旅行者のときの自分を思い出すにつけても、感情移入できる。
目に見えない、恐ろしい力が怒りをぶちまけている…英語でそういう自然を支配する力をなんと言ったっけ、とうすくなった記憶力をふるいおこそうと必死になり、ようやく昨日になってそう、mother natureだ、と思いだした。
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