アンデルシェフスキー・・・・・・ロッシーニ
3月18日、ヤマハホールでのピョートル・アンデルシェフスキーのリサイタルは三年ぶり、とても楽しみにしていたのだが、期待したものと少し違った。前半のモーツアルト二曲の前に思わぬおまけがついて、バッハの平均律から一曲、表現力は引き込まれる素晴らしさなのだが、音がなんだか違うのを感じた。ヤマハのピアノのせいなのだろう。ホールの音響効果がプラスされるのが加わって、響きすぎる、という感じなのである。
先回のアムランのショパンは音の響きが華やかであればあるほど、ショパン効果が増したから、プラスがプラスを生むという感じだったが、モーツアルトやバッハは一つ一つの音の、硬質なひびきを楽しみたいという気持ちがつのるので、音のひびきが強いと、その期待がそがれてしまう気がするのである。
アンコールも地味で、またバッハ、とショパンのマズルカ、せめてもう少し華やかで彼の技巧に心を奪われるようなものを選んでほしかったと思った。
帰り、CDの売り場に立ち寄り、孫息子がテクノのCDをリリースしたと言っていたので、もしやおかれているかと思ったが、見つからなかった。
セールの籠の中にロッシーニのピアノ曲というのがあって、70パーセントも安くなっていたので、ためしに買ってみた。
帰宅して早速試聴したら、これが大した名曲ぞろい、今まで聴いたことがないような、和音の集まりで、ピアノ曲なのに、オペラを感じるような旋律の盛り上がり、いや、美しい! 買ったものはピアノ曲第二集だったが、まだ第四集もあったのをおぼえているのでもう一度買いに行きたくなっている。
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アンデルシェルフスキーさん、知りませんでした。ピアノのリサイタルの場合、今迄「何か期待していたのと違う」と思ったことがありましたが、もしかしたら演奏された曲とピアノとの相性が合わなかったのだとは、思いませんでした。ばあば様の感想を読んで、「あ、そうだったのかも」と納得がいきました。お買いになったCD、ロッシーニのピアノ曲集、興味が湧きました。(思いがけない出会いは、嬉しいものですね。)
投稿: aiai | 2018年3月23日 (金) 09時44分
aiaiさま
関心を持ってくださり、うれしいです。
詳しくは拙ブログ2015/2/26 をご参照ください。
今回は多くのピアニストがスタンウエイを好む理由もわかりました。
ロッシーニ、オペラ作品の人かと思ったのに、このピアノ曲の素晴らしさ、驚きです。
やっぱりイタリア人の音楽性はスゴイ、と思いました。
投稿: ばぁば | 2018年3月25日 (日) 15時40分