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2018年1月30日 (火)

二度目の待遇表現授業

同時通訳者の学校での二度目の待遇表現の講義、今回の受講者は四人だと聞いていたので、これならこじんまりとリラックスしてやれそうかなと、安心しきっていたのだが、当日、思いのほかふえて7人になった。
みな現役でバリバリ仕事をこなしているひとたちなので、その日にならないと都合がつかないらしいのである。
中に男性ひとり、しかもアメリカ人の青年、ほかの女性たちの情報によると日本人より日本語に詳しいとか…日本語学のほうは本国で専門に勉強し、日本の企業に就職して二年の実務経験あり、アクセントも日本人とまったく変わらないぐらい、しっかりしている。

今回はいわゆる「やり、もらい」の授受表現のテキスト内容を詳細にし、理解しやすくしてみたのと、練習問題の中にCNNの通訳表現に、問題あり、の実例をいくつかとりあげるということを試みてみた。

日本語と外国語の敬語表現の違いの議論のときは、アメリカ人受講生の彼からの正に貴重な生きた証言が得られて、討論が勢いづいた。

常識的な部分は受講生全員、クリアしていたが、実際の場面を与えて、やりとりしてみると、やはり、むずかしさを感じている人たちもいて、この授業の必要性を実感できた。

タメ語のタメというのが賭博用語だったという、その「賭博」という言葉がすぐ出てこなくて、賭け事の言葉、などと言いつつ、このあとも言葉が出なくなったらどうしようか、とふと、不安がよぎったりしたが、受講生のキラキラしたまなざしと関心の高さにはげまされ、100パーセントとはいえないまでも、90パーセントはやり通せたのではないかと、思いつつ、六本木一丁目駅への道をたどった。

駅周辺のイルミネーションが美しく、疲れた目を和ませてくれた。2018013013520000

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学問・資格」カテゴリの記事

コメント

ばあば様、接遇表現の授業の様子、臨場感たっぷりに伝わってきました。、難しい日本語を英語で説明するなど、本当に尊敬致します。大事な授業が終わってさぞほっとなさっておられる事でしょう。充実した時間の後の夕景色は、心に染みたことでしょう。お疲れ様でした。

aiaiさま
もしかして誤解なさっていると恐縮なのですが、授業は日本語です。日本人の生徒に日本語を日本語で解説するはずだったのですが、アメリカ人が混じっていたのには、あわてました。しかも優秀で、顔を見なければ、日本人と思ってしまうぐらい、日本語が堪能なのです。
同時通訳志望のひとはいつも一定数いるのでしょうね。この学校も三十年以上続いています。
旬な話題を提供したかったので、CNNのニュース番組から例題を作ったのですが、喜ばれたようで、苦心の甲斐がありました。

ばあば様、
確かにそうですね。私の思い違いでした。同時通訳の仕事をされている方々は、日本人なのだということが、私の頭から抜けていました。翻訳の仕事と違って瞬時に適切な言葉に訳する仕事とは、大変なことだと感服いたします。その方たちに正しい日本語の使い方を教えるとは、すごいことです。

aiaiさま
高齢のわたしに降ってわいたような地味な仕事に、関心を持ってくださったこと、うれしく感謝しています。
変わりゆく敬語ですが、基礎を把握して、語感をするどくしていなければならない人たちなので、熱心な受講態度にはげまされ、やりがいを感じることができました。

待遇表現授業という素敵な講義があるのですね。関心いたしました。
ご近所に中国の友人がいます。時折お互いに情報を交換したり美術館に出かけます。、彼女は中国の大学で日本語を学び、現在商社・新聞社の方たちに中国語を教えに行っています。彼女が日本人よりも正しく敬語を本国で学んできておりうれしくなります。変わりゆく言葉使いに遭遇し淋しい思いがいたします。でも、彼女との会話でいつもホッとさせられます。「ことば」も芸術なので素晴らしいものは受け継いでいきたいと思います。

Tacchanさま
尊敬語や謙譲語、美化語を教えるまえに軽卑表現、いわゆるタメ語などの説明もしなければならないので、待遇表現の中の敬語という観点から講義をすることになりました。

街中でも、テレビなどでも、まちがった言葉づかいがあふれていて、チェッカーの役をするひとも少なくなっているようです。

上下関係のきびしい歴史があっても、敬語があったからこそ、交流が可能だったという言葉の役割を話しますと、若い人たちもより理解が深くなるようです。

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