2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
フォト
無料ブログはココログ

« 風習どおりに | トップページ | アムランを聴く »

2018年1月11日 (木)

風の冷たい日の出来事

「フランス風アップルパイを焼いたの、それとあなたに上げたいピンクの花の球根があるから…」というお誘いで、わたしは、自分もヒジキの煮つけを手土産に持って、バスで二停留所先の若い友人の家に出かけた。

広いお庭のあちこちに、そのピンクの花が繁殖している。彼女のフランス人の友人からもらったという、それらは、アガバンサスをもっと繊細にしたようなピンクの花弁、見回りながら、ふと視線を移したとき、縁側の踏み石にネコが丸くなって寝ているのを見つけた。

あら、ネコちゃん、寒いのにお昼寝かしら…とそのしっかり目をつむった安らかな表情の頭部に手をやって、はっとした。冷たいのである。ああ、あのチャイの最期のときにふれた、あの冷たさ…死んでいるのであった。
頻繁に訪れてきては、食べ物などをもらっていたらしい。
ネコは死ぬところを見せないというが、こういう死に方もあるのだと思って衝撃を受けた。

パイもおいしかったし、おしゃべりもいっぱいしたのだけれど、ピンクの花の球根を数個おみやげにもらい、それを抱えながら、球根が根付いて、花が咲いたとして、それを見るたびに、わたしはあのネコの姿を目に浮かべるだろう、と思い、胸の奥が疼いた。

せめてあたたかいネコの天国で安らかにね、と祈りながら、帰途についた。004


« 風習どおりに | トップページ | アムランを聴く »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

そうでしたか
哀しい思いが甦りきっと辛かったでしょうね

おばさんさま
いつか我が家を度々訪問してくれた白いネコもこういう死に方をしているのかも知れないと、想像しました。
私自身もいつ死んでもおかしくない年齢にさしかかるので、命の終わった姿を目撃するのは辛いものがあります。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 風習どおりに | トップページ | アムランを聴く »