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2017年12月28日 (木)

歳末の築地

料理上手でこまめによくつくるひとでも、八十を過ぎると、もうおせちは作らない、お取り寄せにするとか、デパートで買うとか、になってしまうらしい。
わたしはまだやめたくない、年賀状はやめても、おせちはつくる。
黒豆は普段から煮ているから、簡単だし、五目きんぴらも切る作業だけすればあとはスイスイ、田作りはオーブンで焼くので、あっという間にできあがるし、ナマスも千切りさえすればいい、半日もかからずできるものばかりだし、うちの味が一番なのである。
きんとんと昆布巻きは買う、あと紅白のかまぼこ、二色玉子は墓参りの帰りに鎌倉の井上蒲鉾店で、というわけで、やはり買い物は、必要、そうだ、築地に行こう、と思い立った。

三年ぶりだろうか、地下鉄の築地駅を出て、場外がどちらの方向だったか、一瞬思い出せず、キョロキョロ…
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まずは覚えていた、あの店で菜箸を買う。先のとがった抗菌のマークのついたこれこそ菜箸という使い良さの品。
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夫にラッキョウを買おうと中川屋に入る。一番混む場所、中国語がとびかっている。
ラッキョウ、三つ試食してみて、甘目のに決める。「奥さん、混むから、ここを抜けて、左に出たら、歩けるよ」と店の奥を抜けさせてくれる。009


昆布巻き、中身がタラコのとニシンのと、300円という小さな袋入りを二つ、あと、キントンも中くらいを買って、乾物の店でシイタケと田作りの煮干し、トロロコブなども買って、まずは一段落。やはり築地はいい。デパートとは異なる活気が買い物の調達のわずらわしさを消し去ってくれる。010


ちょうどお昼になったので、寿司岩に入ってランチ。やはり築地のにぎりは口の中でとろけるようだ。ふと、家で留守番している夫のことを想った。彼の好きな中トロとアナゴと玉を握ってもらって持ち帰る。
おみやげは私のランチの倍の値段となった。

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