COOL JAPAN 上野特集
久しぶりにCool Japanを観た。十年以上にもなる長寿番組だが、日曜の六時台は
いつも忙しいので、つい観るのを忘れてしまう。
この日は「上野」が特集、これはぜひ観たいと思い、録画しておいた。
中学生のころ、親友が池之端に住んでいて、よく泊まりにいったりしていたので、不忍池界隈は本当になつかしいところである。その友人はすでに三十代で急逝してしまったのだが・・・
司会の鴻上尚史さんの仕切りぶりがいい。外国人ばかりの出演者にうむを言わせぬ貫録がある。
外国人の選ぶ上野のベストファイブ、五位はなんと上野東照宮、以前出かけたときはいつも工事中で中まで入った覚えもない。ところが修復工事が完成したこの場所、日光にも引けを取らぬ素晴らしさである。色鮮やかな動植物の彫刻、まばゆい金箔をふんだんに使った装飾、これはぜひ一度行かなければ、と思うけれど、このごろは上野と聞いただけで、交通のことを思い、シンドイと感じてしまう、年齢相応の弱りようである。
イタリア人のフラビオさん、聖なる場所をふんだんに実感させてくれるところ、イタリアの世界遺産と共通するものを日本のいたるところで歴史の重みと共に感じると、語っていた。
四位と三位は不忍池と動物園、池の中程にまで動物を移動させる橋などがあり、シロクマが水中に潜って戯れるさまを見られるようになっていたり、サル山があったり、いかに動物が居心地良く過ごすか、思いやりあふれる施設が感動的だと口々に発言する外国人出演者の優しさがうれしかった。
二位は国立博物館、私を案内してくれた下町生まれの日本通の友人のことを想った。彼女にどれほど、日本の良さを教えてもらったことか。谷中や、根津周辺、のお寺散策、まだ足がまともだったころに、沢山歩けたことは幸いだったと思いたい。いまは美術館歩きも積極的にならなくなっている。
一位は意外にもアメ横であった。大学生のころ、アメ横は、アメリカからの輸入品の宝庫だった。化粧品や、靴、アクセサリーなどを友人と連れ立って買いに行った。
いまのアメ横はアジアの食べものや、居酒屋などもひしめく、多国籍風のマーケット、威勢のいい外国なまりの掛け声に活気づく場所、だれとでも友達になれる、と出演者たちは言う。
パイナップルやイチゴを串に刺して食べさせるところもあり、イギリス人は切った果物をこういう風に食べさせるところは自国にはない、と言って喜んでいた。
日本は静寂とカオスが隣り合っている不思議なところ、という感想をもらす外国人たちに
我が国の良さをあらためて教えてもらったような気がした。
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