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2016年8月24日 (水)

題名負けの『グランドフィナーレ』

カンヌが、世界が<最高傑作>と絶賛!!
などと書かれたチラシにまどわされ、映画『グランドフィナーレ』とはスイスの高級リゾートホテルで繰り広げられる高齢VIPたちの壮大なドラマなのだろうと大いなる期待をもって出かけた下高井戸映画、めずらしく満員で立ち見まで出た場内。
シニアの多い客席を見回しながら、みな同じような期待感をもっていたのではと想像した。
ところが、いまに面白くなるか、なるか、という期待は宙ぶらりんに終わり、感動しないまま、なんだか、ばかされたような気分で終わってしまった。

一曲の大ヒットで一躍その名を知られた、引退大作曲家に女王陛下からの出演依頼がくる。同じホテルに滞在している友人の老映画監督はかつて名作を世に送り出したものの、今は鳴かず飛ばず、なんとかもう一花咲かそうと、次の作品の撮影に命をかけている。彼が大いなる期待をもって、ジェーン・フォンダ扮するかつての名女優に出演依頼をするのだが、その返事にあらわれた、彼女の演技が素晴らしかったと絶賛されたと言う割には、ものスゴイ厚化粧と大声の罵声の演技で、最後に監督の顔をなでようとするその手は、八十代の年齢を隠そうにも隠せず、ひどく血管の浮き出た、老婆の手だったことが心に焼きついた。

印象的なシーンもあるにはあった。牧場に放牧中のカウベルをつけた牛の群れを、老作曲家が指揮するように手を動かすと、自然の音楽がかなでられる場面。

ラストシーンが、これまたまったく感動なし。名曲と称せられる「シンプルソング」はこれぞ名曲なるぞ、とばかりに、力めば力むほどに、古代からの名曲を知り抜いている観客には美しいメロディとなって響いてこないのである。

だいたい、この題名、原題は“YOUTH”(若さ)という変哲もないものを、意訳きわまりないものにしたのが、成功したのかしないのか、観る方は煙にまかれてしまったというわけであった。

ちかごろ新聞、雑誌で批評家がほめる映画の期待はずれがあまりにも多い。彼らは自分たちの批評で興行成績が左右するのを恐れるあまり、本音を語らない傾向にあるのではなかろうか。
 
ネットを開いて一般の人々のレビューを読むほうがよほど面白いし、参考になるのである。


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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

「グランド・フィナーレ」私もこの題名に騙されました。全くの肩透かし。ほぼ満席の館内は、年配の人が多かった。しかし、この映画、一体何を言いたかったのだろう?大詰めの「シンプルソング」も魅力が感じられず、最後まで観た感想は、「ただ疲れた」だけでした。本当に評論家は、もっと観客の立場になって正直に書いて欲しいものです。一つだけ目の保養になったのは、時々のスイスの風景だけでした。

aiaiさま
あなたがこの映画をご覧になったら、きっと同じような感想を持たれるのでは、と想像しておりましたら、コメントいただき、うれしかったです。

わたしも、あの日はただただ、疲れて、下高井戸のムキエビだけ買って帰りました。
これまで、題名に惹かれて、三度、わたしとしてはかなり頻繁に映画館通いをしたのですが、がっかりの連続で、当分行く気がおきそうもありません。

エアコン利かせた自室で、読書に専念しようかと思っています。

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