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2016年6月 1日 (水)

メトライブ『ロベルト・デヴェリュー』を観る

『ロベルト・デヴェリュー』、ドニゼッテイのオペラとしては聞き慣れないタイトルである。
お目当てはノッティンガム公爵を演じるマリウス・クヴィエチェンだったのだが、思いがけない発見があった。
タイトルロールの、エリザベス一世の寵臣ロベルト・デヴェリューはむしろ脇役、主役はなんといっても、エリザベス一世、役名エリザベッタであったこと、そして、歌手ソンドラ・ラドヴァノスキーの,鬼気迫る名演と絶唱である。Photo

七十代の高齢にさしかかっている身体の危うさ、寵臣の反逆と、自分に対する愛の喪失におびえる心、それを秘めつつ、女王としての威厳を保とうとする努力、そういう感情を余すところなく、動作の細部にいたるまで表しつつ、素晴らしいコロラチューラを響かせる。

このひとは一体どういう経歴なのだろう? ~スキーと言う名から、ロシア人を想像したが、なんとシカゴ出身のアメリカ人、イタリア留学などをしておらず、ずっとアメリカでメトロポリタンオペラのコンクールで優勝したのみの栄誉、不遇時代を経験しているらしい。42歳、結婚していてカナダ住まいとか・・・
日本のウイキペディアには載っておらず、アメリカ版グーグルで調べた。

インタビューで、まだまだ歌うわ、と述べていたが、もっと彼女の舞台が観たい。楽しみがふえた。

クヴィエチェンは相変わらずのバリトン特有の敵役、無難にこなしてはいたが、ともかく、残り三人のメインロールは、エリザベッタの引き立て役に終わっていたように思う。Photo_2

Photo_3

ドニゼッティの音楽はやはり美しい。悲劇であっても、耳にやさしく癒されるものがある。

ともかく豪華な舞台、舞台装置もしっかりその時代をあらわし、衣装がまたスゴい。
最後に鬘をかなぐり捨てたエリザベッタ、室内着なのかネグリジェなのか、そのスモック刺繍一面のワンピースまで凝ったもので、見とれた。

メトはこういうものにお金を惜しまず、イタリーなど倹約一辺倒なのに、比べて、一番お金をかけているのではなかろうか。それだけに、歌手の寄せ集め、などと言う人がいるけれど、わたしは最近のメトに見応えを感じる。


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音楽」カテゴリの記事

コメント

「ロベルト・デヴュリュー」という演目は始めてでした。本当にソンドラ・ラトヴァノスキーには、度肝を抜かれました。歌のみならずこの様な演技をスクリーンに観て、ただただびっくりでした。舞台も衣装もどっしりしてエリザベスI世の時代を感じさせて貰いました。素晴らしかったですね。

aiaiさま
ご同感うれしく伺いました。
ラドヴァノフスキー、聴衆も興奮の感動だったようですね。
好色な父親ヘンリー八世と、その父親に処刑された母親アン・ブーリンの悲運と怨念をもかもしだすような雰囲気の演技、その上ソプラノの声質も上々、大発見のメトライブになりました。

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