歳末レポート
きのうの鎌倉瑞泉寺の墓参りは、本音を言えば、行きたくなかった。膝の治療に通うだけでもやっとなので、何があるかわからないこの師走の外出はできるだけ、避けたい。夫は、オレ一人で大丈夫だ、と言ったけれど、夫だって三本足なのだ。
それが急に、気分が楽になって行く気になったのは、黒豆と五目きんぴらが、申し分なくうまくできたからである。黒豆のコツは、最終の蜜にひたすときに、マメと蜜が同じ温度にするということを、今回つくづく悟った。五目きんぴらも、レンコン、ゴボウ、人参、白滝、干しシイタケ、千切りをよくいためて、調味料を入れてから、なんどもかきまぜ、汁をからませる。そのタイミング、手さばきは我ながら、数十年の技があるからこそである。
いくら身体の具合が正常でなくても、おせちのこの二つと、あと調理が簡単な田作りとナマスだけは外せない。
瑞泉寺の墓地は供花があがっている墓が少なかった。高齢化のせいだろうか。掃除はすでに行き届いていて、どの墓にも松の枝が一本供されている。掃除の労働がはぶけたので、いつもなら本堂の方を回って花の咲き具合を楽しむのだけれどきょうは足のために用心し、省略して昼食へと急ぎ、すぐそばの『もみじや』さんで、おいしい京風のおそばとくずきりを食べる。
井上蒲鉾店も省略した。駐車場を探すのが大変だし、正月、孫たちがくるかどうかわからないので、おでんのタネはそれほど必要ではないし、二色玉子は紀伊国屋でも売っているので、かえりに目黒通りの店で調達することにしたのである。
夫の運転は安定しており、道も比較的すいていたので、二時過ぎに帰宅することができた。
一夜飾りにならないように、正月用具をいろいろ出す。夫にもずいぶん手伝ってもらったけれど、やはり動かざるをえない。
きょうの接骨院、今年最後の診療には腫れたひざを見せることになってしまった。なんでも水も少し、たまってきているとか・・ずいぶんいじめちゃったからな、と言われてしまう。それでも、下着をはくとき一本足が大丈夫になったし、杖なしでも歩こうと思えば歩けるようになってきた。
回復力がある自分をありがたいと思う一方、まわりで杖をつきながらゆっくり、ゆっくり歩いている同年輩のひとたちに感情移入できる自分も意識する。
新年5日の外出と、一月末の二泊三日の旅行にOKが出たのだけは、とりあえず三が日の休養時の励みになりそうだ。
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