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2015年7月19日 (日)

長すぎる『0.5ミリ』

観たいと思いつつ、見逃していた映画『0.5ミリ』、読書、映画、多方面に目配りの利く、稀有な目を持つ若い友人J子さんから、飯田橋のギンレイで上映中という情報をもらって、11時半に間に合うよう、いそいそと出かけた。
いかにも昔の映画館という、この飯田橋ギンレイ、客席は飲み物を置く、くぼみ付きの椅子で、座り心地もいい。圧倒的に高齢者の多い列ができてウイークデイなのにほぼ七分の入り。
終るの、何時? と訊いたら、2時15分、ええっつ? 聞き間違いじゃないかと思ったほど、長いのである。3時間16分の大長編。Photo

場内は冷房が効きだして、スカーフやら七分袖の厚手のワンピースで武装してきたつもりでも、話が進むにつれ、冷え込んできた。

主人公は素性も、生い立ちもわからない、ヘルパー、高齢男性五人とのかかわりを描くのだが、ストーリーはオムニバスのように展開する。
寝たきり男性を抱き起こして排泄させようとして失敗する冒頭の画面は衝撃的、そのあと、介護にあたっていた娘から、老人と添い寝をしてやってほしいと頼まれ、そこから事件が起き、二人目の老人との出会い。一晩カラオケ店で過ごしたあとの別れまでは息もつかせぬ面白さ。
ところが、それからが、リズムがこわれる、長い、ともかく長いのである。
ヘルパーを演じる安藤サクラ、無表情、超自然体のスゴ味のある演技なのだが、老人たちを脅すときが、コワすぎて、弱いものいじめの、本性が出たみたいにみえる。
三人目のお笑い系,坂田利夫老人とは息が合っていないし、余分な画面が多すぎてダレ気味、四人目の津川雅彦老人は大きな目をむき、「戦争くらい馬鹿げたものはありません。亡くなったひとがお気の毒です・・」を繰り返すたびに、しら~っとしてくる。
一体、この脚本、監督はなにを言いたかったのか、長引けば長引くほど、焦点がぼやけてくる。
五人目、実生活でサクラさんのお舅さんの柄本明、このかかわりもよくわからない、冒頭の老人一家の暗い過去があらわになってくるらしいことは想像できるのだが、もうこの辺にくると、早くなんとか終わらせてほしいと思ってしまう。
それとこのヘルパー、料理が凄腕らしいのだが、老人家庭の食卓にまるでレストランみたいな皿が並ぶのは違和感がぬぐいきれなかった、母親安藤和津さんのフードスタイリスト的料理のように思えてならない。

四時間余のイタリア映画『輝ける青春』みたいに、語っているものが明確で、すがすがしく、史実もみごとに再現されていて、ああ、いいものを観たという満足感が得られたのとは違い、なんだかひどく疲れた三時間余だった。

帰宅してネットのレヴューを見る。絶賛が多かったが、長すぎるという意見も同じくらい多く、中には辛口の評も。
はっきりした主張が見えてこない。ぼやけた焦点のおかげで残尿感的なものが消えない、には実感があるだけに、言い得て妙と、笑ってしまった。


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