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2015年2月20日 (金)

されどパン

我が家から徒歩300メートルくらいのところにパン専門のベーカリーが、二月にオープン、と宣伝していたので、注目していた。
紅白のストライプのテントが半円形に張り出していて、カーリーヘアのウイッグをかぶせた親子のキリンが店頭においてある。好みのしつらえではないけれど、先入観は禁物、焼き上がったものを食べてみることが先だ。
ところが二月になったのに、いつもわたしが通りかかるころはシャッターが閉まりかけていて、ウインドウをのぞいても、商品が見えない。
すっかり存在を忘れかけていたきのう、久しぶりに通りかかると、なんと、十人以上もの行列ができている。住宅街に入る角の店だから、行列は目立つのである。一番後ろのひとに、ここ、どうですか?と訊いてみたら、なんでも三度目とかで、おいしいですよ、と大きくうなずく。並んでみることにした。
列は遅々として進まない。わたしの前の若い夫婦は寒空に赤ちゃん連れで辛抱強く待っている。
前に六人ぐらいいるので、ここまで買えるかしらね、とその若い人たちに訊いたら、その男性はこのまえは僕のすぐまえで売り切れました、などと言うので、ますます何としてでも、買ってみたくなった。
ガラス戸に貼ってある案内では、店のオープンは週四日、内二日は10時から2時まで、あとの二日は8時から4時、なんとも変則的なのだ。それも人寄せの狙いなのか、それとものんびり商法なのだろうか。
列がすすみ、だいぶ内部がよく見えてきた。レジにひとり、調理側にひとり、女性たった二人だけでの商いだから、遅々としてすすまぬわけである。
パンの種類はありきたりで、バナナの入った丸い大きなパンがちょっとめずらしいくらい、調理パンはピザ、ハンバーガーなど、どれも焼き立てが供されるのが、お昼時とあって、人気の理由なのかもしれない。
パンはガラスケースに入れておらず、焼き立てをそのまま、ラックの上に広げてある、ディスプレーが無精というか、出来立て感を強調しようとしているのか・・・
パンがおいしいかどうかは食パンを食べてみるのが一番なので、半斤だけ、と、リュスティックプレーンという、フランスパンの小型みたいなのを三つ、わたしの買い物は600円ぽっちだけれど、前後の客たちは、みな1000円以上、かなりのまとめ買いをしているひとばかり。

さて、その味、帰宅してさっそくつまみ食い、食パンはモチモチしている。リュスティックはさっぱりしているけれど、おいし~い、というほどではない。

豆腐屋さんのラッパが聞こえたので、呼び止めて、お揚げを五枚買う。お豆腐、揚げ、がんもは、このひとのを買わないと気がすまない。昔豆腐屋のオニイチャンと呼んでいたこの彼、いまは白髪のオニイチャンおじさん、このあたりのことはすべて把握していて、何を訊いてもよく知っている。彼にベーカリーのことを訊いてみると、

うん、食べたよ、特においしいってほどじゃなかった。
行列?  そうでしょ、週に四日だけで、行列くらいできなきゃ、商売あがったりだよ、
ま、食べもの屋はむずかしいからね、やってけるかどうか、見ものだね・・・


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グルメ・クッキング」カテゴリの記事

コメント

美味しいのか、美味しくないのか、どきどき読みました。
△なのかな?
くちこは、パン好きです!
でも、お米を作っているので、週半分位がパンかな。
それも、家で自分で焼いています。
夫の山の胡桃を減らすには、パンを焼くのが一番なのでね。
自家製もサクサク美味しいです。
流行りの?ココナッツオイルを入れて焼いていますよ。

くちかずこさま
おいしそうなお話ですね。すべて自家製とは、その労力に見合う、贅沢な食卓であろうと、うらやましく、うかがいました。

はじめてお邪魔します。昨年秋ごろから拝見するようになりました。
パンやさんといえば、わたしが最近手にした本に「田舎家のパン屋さんが書く腐る経済」渡邊格著がありました。
ひょんなことからパン屋になり、手前で天然酵母をつくりながら悪戦苦闘をしているうちに、世の中の仕組みー経済に目覚め、パン屋の視点から世の中を切っているものです。
たしか4日位しかお店は開かず、儲けることより自分たちの暮しが成り立てばいい、という発想だったと思います。
美味しいパン作りをもとめて茨城から岡山へ転居。そこには同じように自分スタイルをもった人たちが集まって…。
ご近所のパン屋さん、ひょっとしたらそこを目指しているのかもー、と思った次第です。

waiwaiさま
コメントありがとうございます。
よい本をご紹介くださいました。
近くに開店した店はそういうこだわりが見られません。
ご本にあった田舎家のパン屋さんが東京にあったら、訪ねていきたいのに、と思います。
あなたのコメントいただき、『続されどパン』を書く気になりました。
うれしかったです。

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