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2014年12月 8日 (月)

バスを待ちながら

雪が谷で食料品を買い、バス停で一時間に一、二台しか来ないバス待ちをしていたら、同じスーパーの大きな包みを二つも下げたひとが後ろについた。しばらくすると雨が降りだしたので、傘をさしたのだが、そのひとは傘なしのようなので、どうぞ、とさしかけて、会話が始まった。

―お近くですか?
―終点まで行きます。
―お買いもの沢山ですね。
―ええ、オオゼキ安いので、ついふえちゃって。
―失礼ですけど、七十代ぐらいでいらっしゃいますか?
―そうですけど、奥さまは?
―七十六です。
―わたしも同じぐらいです。おみ足は大丈夫ですか?
―あちこち痛いんですよ。
―わたしも、股関節が片方人工関節なんで、大変なんです。
―終点からはお近いんですか?
―多摩川台公園のそばなんで、二子行のバスにのりかえて、二つ目で降ります。

まあ、大変とわたしは思った。あのあたりは坂道が多い。彼女は携帯を出して何度も呼び出している。

―主人に来てもらおうと思って呼び出してるんですけど、出ないんです。電話に出るの嫌いなひとなんで。
―きっとお偉い方だったんでしょうね。
―いいえ、大学の教師だったんですけどね。

田園調布の屋敷町に住む大学教授の気難しい顔が想像できた。雨はかなりひどくなっており、ようやくバスもやってきた。
主婦というものはどうしても自分の目で確かめて買い物をしたいものだ。通販が苦手というひとがいっぱいいる。田園調布住まいのひとたちと買い物の話になると、オオゼキに行くというひとが圧倒的に多い。安いからつい、余計なものも買ってしまう。調味料などの瓶入りや、お豆腐などに手が出て、果物もとなると、バッグの重量はどんどんふえる。
このご婦人が雨の中をオオゼキのバッグを両手にさげ、濡れながら坂道を上がっていく姿が目に浮かんだ。
いまのわたしの年齢のときの義母も実母も、夕食はお嫁さんにつくってもらうというご隠居ぐらしだった。
ご隠居さん、という言葉はもう死語なのかもしれない。

さっきのご婦人はバスの中でもまた携帯で呼び出しを試みている。
ご主人の重い腰が上がりますように、と願わずにはいられなかった。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

股関節は手術した本人は大変。でも、手術できることは体のほかの部分に異常がないこと。僕は相談を受けるといつもそう言って励ましている。
女の人は高齢化に伴って非常に増えていますね。
家のワイフは50歳で一度目、70歳で再置換。45歳くらいからストレッチをていきてきにやって筋肉強化が大切。女の人は、買い物、ボクが行くよと言っても自分で行きたいらしぃ。。。状況よくわかります。。。膝に気を着けて。。。詰まらないコメントでごめんなさい。

massyさま
コメントありがとうございます。拙ブログ続けてお読みいただきうれしいです。
奥さま、最初の手術から二十年も維持されたのはご立派ですね。
バス待ちで出会ったご婦人はほどなく、もう片方も手術を、とおっしゃっていました。
わたしは身体が固く、運動大きらいなので、いまは週に、二度くらいいくマッサージが頼りです(わずか200円なので助かります)。
あとストレッチだけは毎晩欠かさずしているのと、足指のグーパー運動を、なるべくたくさんするようにしていたら、ひざの痛みが薄らいできました。
ニューMassy’s Academyにコメント入れようとしたのですが、うまく入りません。
今度おしえてください。

cannella さま

こんにちは。
いつも、楽しみに、拝見しています!

今日は、’おしゃべり’をしたいと思います。

夕刊(日経)で、今年のベストドレッサー賞に選ばれた方々のなかに、笹本恒子のお名前がありました。100歳・・・素晴らしいですね!!

思えば、cannella さんのブログに出会えたのは、笹本恒子さんを検索した折でした。
ありがたいことです。

cannella さんは自由が丘近辺にお住まいのように、見受けられます。
学生時代の2年間を東横線沿線で、あとは大岡山で暮らしたものとして、あの地域は
懐かしいところです。暮らした日々も、ついこの間のことであったように思われますが、今年70歳になった現実からすると、はるか昔のことです。

Biancaさま
まだ見ていてくださるのですね。うれしいです。
『感動、笹本恒子さん』という記事を書いたのは2011・8・15ですから、もう三年も見続けてくださっているとは、ありがたいことです。
そうですか、笹本さん100歳になられたのですね。
そろそろ死に仕度かな、と思う昨今、励まされるニュースです。
Biancaさんの七十歳、おうらやましい、これからですよ、わたしが初めてイタリアを知り、イタリア語を始めたのが65歳、あのころは元気だった、とつくづく思います。
七十代になると身体にいろいろ衰えの変化が生じますが、対処をうまくしていけば、それなりに収まってくれるものです。
大岡山はわたしの大好きなところ、いきつけの歯科医院があるので、もうすぐ定期健診でまた出かけます。

>ご隠居さん、という言葉はもう死語なのかもしれない

本当に!知人友人の中にどなたかと探せど、ひとりもいません。ご夫婦そろっていても、伴侶をなくされても、ほとんどが老人だけの住まい…それが無理になったらホームに入居するといったパターンですね。

当方は幸い?長女が同居していますが、どこまで一緒に暮らしていけるか未定です。
ただ、最近老人ホームに入った姉の話では何かの拍子で床に座ったままで立てない義兄を立たせるヘルプも、気兼ねなく(夜中でも)係の方にお願いできるので、良かったとのこと。若い同居人がいるだけで心強いのかと再認識した次第です。娘には今朝は特別にお弁当作ってあげました(笑)

aliceさま
お久しぶりです。コメントしてくださり、うれしいです。
友人の知人の話や、高齢者が圧倒的に多くなってきた教会のメンバーの話などで、ホーム入居のニュースを聞くことが多くなりました。大層高額らしく、わたしには手の届かぬ無縁の世界で、なんとか現状維持でがんばるしかない、と自分を励ますのみです。
自分たちはなんとか大丈夫でも子供たちの世帯に異変が起こる場合もあるとか、ほんと何が起きるかわからない世界となりました。
きょう一日無事に過ごせたら、ただひたすら感謝の毎日です。

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