認知症に勝つ
若い友人Mさんからランチのお誘いがあった。実の娘は音信不通だが、同年代の他人のお嬢さんは会いたいと思ってくれる、ありがたいことだ。自由が丘のスペイン料理のレストランで会食した。
Mさん、仕事をやめたのだという。お母さまの認知症がすすんでお父さまとの仲も険悪なので、見守りが必要になり、介護認定をしてもらおうと、もよりの統括センターに相談に行ったら、応対したケアマネージャーが、その程度では認可は却下されると言ったのだそうだ。
それはひどい、わたしは言った。市役所のほうに行って相談すべきよ、Mさんもそうは思ったが、そうやって、またあのケアマネさんが出てくると困ると思って躊躇しているらしい。
彼女の住んでいる横浜市、うむ、そういうことにくわしそうな友人の顔がすぐに浮かんだ。
任せておいて、あとで連絡するわ。
帰宅して、すぐNさんに電話した。ご主人の介護を十数年続けて見送られた、わたしの一番尊敬する友人のひとり。
やっぱり、Nさんで正解だった。彼女の親しい友人が横浜市の介護NPOの団体の会長さんで、Mさんの住んでいる港北区にもおなじようなNPOがあって、よくご存じだという。
そのケアマネの対応は間違っている、わたしに電話して、と言ってくださり、すぐMさんに知らせた。彼女一時間ぐらい電話で情報を聴くことができ、本当に救われたと、まもなくサンキューメールをくれた。
何よりもうれしかったのは、その日のMさんの心がおだやかだったせいなのか、お母さまが急に正常な反応をされたのだ、とか。
書店で、新刊だという文芸春秋の別冊を見つけた。『認知症最前線』これが売れると見込んで出版されたということは、いま高齢者の七人に一人が認知症あるいは、予備軍という、状況がいかに深刻であるかを如実に物語っている。
Mさん、がんばって、とこの別冊の情報もおしえてあげたのは言うまでもない。
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「認知症」、深刻な問題ですね。 寿命が延びた分認知症も増えて、長く生きているからおめでたいと言う時代も今は昔となった様です。 百歳でもおしゃれして自分でお出かけできる方が稀でない時代が来るといいと願っています。 身体の健康と脳の血流を維持するのが良い様です。 運動、食事、コミュニケーション、好奇心、趣味、positive thinking、、,Cannella様はきっと認知症とは無縁ですね。 見習わねばといつも思っています。
投稿: れいこ | 2014年2月22日 (土) 14時36分
れいこさん
お久しぶりです。
お元気で安心しました。
義母、実母を介護した経験から、最後まで自分のことは自分でできる身体でいたいと、それだけを願っています。
投稿: cannella | 2014年2月23日 (日) 07時49分