ああ、チンクエ・テッレ
ジャパンーイタリア・トラベル・オン・ラインのメールマガジンを開いたら、ええっつと驚くニュースがとびこんできた。
このところ、イタリアでは、大雨や嵐や悪天候が続いていることは知っていたのだが、リグーリア州の世界遺産チンクエ・テッレで土砂崩れが起きたというのである。
しかも誰もがまず行き先に定めるあのヴィア・デル・アモーレで、オーストラリア人の観光客二名がその下敷きになり、ヘリコプターで搬送されたとか。
チンクエはイタリア語で五つ、テッレは大地、すなわち、イタリアンリヴィエラの海を見下ろす断崖に立ち並ぶ五つの小さな村の総称がチンクエ・テッレ。
最終地点、マナローラとリオ・マッジョーレを結ぶ道はとりわけ風光明媚で断崖に沿った道の散策が心地よく、ヴィア・デル・アモーレ『恋人たちの散歩道』として知られている。
わたしが訪れたのは今から四年前の六月、天候は落ち着いており、快晴であった。
リオ・マッジョーレの駅はトンネルの中で、ヴィア・デル・アモーレの標識に従って暗い階段を上がり、5ユーロのチケットを買って、そこを抜けると、息を呑むような眺望が開ける。素朴な家々が寄り添うような集落を有する山山の険しい断崖の連なりが、おだやかに波うちよせる地中海の入り江にそそりたっている。自然の作り出す風景美の極致に叫びだしたくなるほど感激を味わったのであった。
およそ二十分崖のまわりの道をめぐり、もうすぐマナローラに着くというところに小さなバールがあって、絵葉書など買ったのだが、トイレは? と訊くと上だと指さされ、のぼってはみたがいつまでたっても着かないので、あきらめて我慢することにしたのだった。
あの場所は大丈夫だったのかしら。
ともかく目下通行禁止というヴィア・デル・アモーレ。
イタリア人にそのことを話したら、二年まえにも山崩れがあったとか。
世界遺産の自然も老朽化ということだろうか。
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