2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
フォト
無料ブログはココログ

« 午後の閑談 | トップページ | 花見ラストスパート »

2012年4月 6日 (金)

劇団民芸『マギーの博物館』を観る

日色ともゑさんと親しい、わたしの友人がチケットを手配してくれて、初日の舞台を観ることができた。
『マギーの博物館』カナダのウエンディー・リル脚本、原題はThe Glace Bay Miners’ Museum。日色さん主演とあって、翻訳題名から想像してもおだやかでロマンチックな『赤毛のアン』系ストーリーかと思っていたら、そうではなかった。原題のMiners’の言葉が悲惨で深刻なラストを象徴している。
ノバスコシア州グレース・ベイの海辺の炭鉱町、スコットランド移民家族、祖父と母、弟と四人で暮らすマギー、父と兄を落盤事故で亡くしている。掘っ立て小屋の暗い舞台、食料も十分でない貧しい生活、狂言まわしもつとめる日色さんのけなげで、明るい役づくりが悲惨な話の救いになっている。彼女は70代だが、とてもそうは見えない。可憐でさえある。
後ろの座席からは寝息が、通路をへだてた列からはイビキも聞こえてきたが、わたしは眠気におそわれず、舞台に引き込まれて観ることができた。
兵役帰りのスコットランド人ニールとの恋、結婚、無職の彼が同居し、一家はますます困窮をきわめる。ニールがついに炭鉱で働くことになってから、壮絶なラストまでは狂言まわしの語りで締めくくられるのだが、慾をいえば、日色さんのこの部分の語りにはもう少し、激する感情を込めてほしかった。むごさと壮絶さの伝わりかたが弱いように思われたからだ。
見まわすと観客の半分以上が高齢者。民芸の芝居を観にくる人たちは彼らの人生のある部分が舞台に投影されることを期待している。演技がその期待に応えられるひとたちの舞台であるからだ。
共演者の中でモノ言わぬ、<じっちゃん>の演技が光っていた。
サザンシアター、好きな劇場だが、代々木駅北口は階段、また階段である。足が悪くなったら、とても来られまい。
それでもテレビや映画にはない、臨場感あふれる舞台の魅力は捨てがたいのである。

« 午後の閑談 | トップページ | 花見ラストスパート »

演劇」カテゴリの記事

コメント

Miners'ですか。石炭を掘っているのですか? 何処の先進国も貧しい炭坑労働者のいた時代を経て、今日の繁栄と便利な暮らしがあるのですね。そして、それも先細りのこの時代、次がどうなるのかが心配です。子供達が大人になったら、この世界は、日本はどうなっているのか。。。Cannellaさん、沢山の知恵を次の世代に残して頂きたいです。

れいこさん
ネタバレになりますが、炭鉱夫の肉体の一部を陳列しているのです。
多くの不安に囲まれている私たちですが、生きていられることを一刻、一刻感謝しながら、毎日を大切に暮らしていきたいものです。

舞台は本当に不思議で贅沢な気分にさせてくれますね。
時空間を超えて、他人の人生を追体験し、疑似恋愛し、
自分も違う人間になってしまったような気持ちになります。

そして劇場から駅までの道のりはいつも、みんなが同じ何かを
抱えながら歩いているような気分です。同じお芝居を観たというだけで、
知り合いでもないし、ことさらに感想を述べ合うわけでもないけれど、
なんともいえない一体感があるので、観劇時も観劇後も好きな時間です。

おばさんさま
素晴らしい表現!!まさに、そうです。
映画ですと、帰ってネットを開けば、みんなのレビューを、<映画生活>などで知ることができるのですが、演劇はそういうサイト、あるんでしょうか。知りたいです。

夜中何気なく携帯を検索してたら偶然このブログに会いました。
初めましてこんばんはpaper静岡の44歳主婦(保育士パート)です。長女中2、次女長男小5双子の母です。主人と実母の6人で暮らしています。
一昨日前から今頃インフルエンザBにかかりダウンしてます。こうなると主人と実母の間は意思疎通で暗雲が立ち込めてとても厄介です。私に言わせると似た者同士のA型で、私が調子悪いのにムカつきます。長くなりましたが、そんなときこの素敵なブログを見つけて心にスーッとアイロンの後が綺麗に描かれました。まるでイギリスのお話のようですね。私とは違う世界です。昔は色んな夢や希望を抱いていたのに…。愚痴ばかりですいません。これから楽しみに読ませて頂きます。

まちゃこさま
コメントありがとうございます。
わたしの娘と同世代でいらっしゃいますね。三人のお子様、しかも双子ちゃんがいらっしゃって、それだけで表彰状さしあげます。
インフルエンザですか、孫娘もかかりましたが、すぐ直りました。うちの娘も風邪ひいて、よたよたして階段から落ちたとか、言ってましたが、若いんですね、青あざですんだそうで。
お母様がどのように助力なさっているか、想像つきます。わたしも明日、娘のところにタケノコごはんとキンピラ差し入れに行きます。

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

接待のマナーさま
コメントありがとうございました。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/565431/54405364

この記事へのトラックバック一覧です: 劇団民芸『マギーの博物館』を観る:

« 午後の閑談 | トップページ | 花見ラストスパート »