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2012年3月21日 (水)

『週間ブックレビュー』終了

21年まえこの番組が始まったとき、わたしはまだ小説の翻訳の仕事をしていたので、売れる小説の傾向や、出版事情などの手っ取り早い知識を得るため、この番組は欠かさず見ていた。
そして仕事を辞めたあとは自分では見つけられなかったような面白い一冊と出会えたり、作者の思いがけない一面を知るインタビューが楽しかったりして、お気に入り番組となった。

長寿番組だからこそ、看板の役を果たし、大事にされるのかと思っていたら、近頃のNHKでは進化を遂げるIT製品に目がいきっぱなしの、非情な幹部の意向が強いのか、この番組は冷遇される一方で、なんと早朝6時30分放送となり、予約するのも忘れがちという不便さを強いられることになった。
そしてこの終了宣告である。ネットでは継続を願う声が集まって嘆願書をつくるまでになったらしいが、なぜやめるのか、そのあと書籍を扱う新番組ができるのか、明らかにされていないところがまた腹立たしい。

最後のお気に入りの一冊コーナーの放送で、利重剛さんが、外で落ち込むような経験をしたとき、家に帰って読みたくなる本、と言って紹介した上原隆著の二冊を、いま夢中で読んでいる。
『友がみな我よりえらく見える日は』ボブ・グリーン的なルポから成る生身のエピソードが、会話の多い、短編小説のようにつづられている。まさに事実は小説より奇なりで、情景や人物描写が詳細を極めれば極めるほど、胸に迫ってくる。
<他人はどのようにして自尊心を回復するのだろうか?人が傷つき、自尊心を回復しようともがいているとき、私の心は強く共鳴する>という著者の言葉、<人はみんな自分をはげまして生きている>としめくくる一節に大きくうなずきたくなる。
若者の主人公が多いこの一冊に高齢者のわたしが出会えたのは『週間ブックレビュー』があったからだ。
デジタルの世界に明け暮れ、超多忙な若者たちと、アナログを貫く生活者が多い老人とが接点を持てるのは、両者が等しく関心を持てるような書籍の存在が大きい。それがどういう一冊なのかを知らせてもらえるような番組、それが『週間ブックレビュー』だったのに、ほんと残念、の一言である。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

NHKのとても痛いところをついておられると思います。
ラジオビタミンも終了しました。
若い人から年配までよく親しまれた番組で、アナウンサーの発音、
言葉遣い、親しみ易さなどすべてがよかったのです。
品性を残しながらちょっとくだけたところもあって。
そのあとプレ番組がありましたが、息継ぎなしの言葉、「我」を出したトークの
予感でがっくりきています。
NHKは限りなく民放に近くなってきました。視聴率を気にしない番組も
あっていいと思います。
N 響アワーもなくなりますね。

チャグママさん
ラジオもそうだったんですか。トーク番組のゲストの顔ぶれを見ても、ほんと、限りなく民放に近くなってきましたね。もっと品位を保ってほしいです。

私なんか、民放は品が無い番組ばかりで見る気がしないので、ず〜っと地上デジタル難民しています(笑)  NHKとEテレが見れないのがちょっと残念ですが、アンテナ換えて、ブースターとやらを換えて、一日電気工事が家の中をウロウロして20万近く取られると思うと、踏み切れないでここまできました。今やこんな家ごく稀だと思いますが、BSだけで結構暮らせます。世界のニュースに詳しくなりましたし、BSア−カイブスでいい番組やりますし、映画も懐かしいのを時々見ています。韓国ドラマも歴史ドラマなら結構楽しいですし、韓国と北朝鮮の関係も見てとれます。カーネーションも土曜日にまとめて見ます。NHKの視聴料をちゃんと払っているのにEテレが見れないのは、ちょっと損していますが、今はワンセグでも見れる時代。品のいい番組がどんどん無くなる事を憂います。BSニュースで地方のニュースもやりますが、あぁ、あのいい感じのアナウンサーが広島に行っちゃったのねとか思いながら、BSのみ楽しんで居ります。

れいこさん
そのBSの番組構成も手抜きだと思うんですよね。ま、いいです。ネットやってれば、テレビより面白いものいっぱいありますし、高齢者は一に健康、二に友達といわれていますが元気なうちに、友人たちとの語らいも沢山したい、義母や実母が寝ついてからそうでしたが、テレビだけ見ている生活にならないように、心しなくては。

同感です。テレビが真実を伝えていると思ったら大きな間違いですものね。
マスコミに牛耳られてはいけませんね。どこかの国とさほど変わらないのがマスコミですから。
2 6 2の法則の下8が牛耳られていますから。。。テレビはほんの一端しか伝えていないのですから、自分の目で見て、感じないと!! まあ、自分の価値観で見るのですが。。。

cannella さんこんばんは。

NHK は、低俗化してきていると、私も思います。

時々、ながら族であさイチをみるのですが、受けをねらっているような・・・、迎合的で、

緊張感のなさに、うんざりします。

連続テレビ小説も、大河ドラマも観ないことにしています。

莫大な経費を使って製作しているのが、無駄だとおもいます。

Eテレで、100分で名著など、面白い番組もあるのですが・・・・

民放と同じようなら、、存在の意味がないですね。

れいこさん
ついついマスコミに踊らされそうになるわたしたちですが、おっしゃる通り自分の目で最終判断をすることですね。でも自分の価値観も思い込みが強すぎてあやまることがあります。年齢の異なる人の意見に耳を傾ける素直さ、柔軟さも必要のようです。

Biancaさん
『あさいち』のご感想、同感です。トーク番組はむずかしいですね。言い直しがききませんから。それにしてもゲストの顔ぶれに疑問を感じます。有名であることより、生活者としてしっかりした意見を言えるひとを選んでほしいのに。

 私もN響アワーがなくなってすこし驚きました。日曜美術館は生き残ってますね。私の好きな宗教の時間もかなり迫害されてます。それにしても最近のテレビは本当にひどい。民放の低俗さはこの国の大衆主流を反映しているのでしょうが、NHKも所詮は同類ですね。良識ある知識層がおとなしい国柄なのでしょう、だけどもう少し自己主張するべきかも。

R.Mさま
お久しぶりです。おっしゃる通り、不満の声を大きく上げたいですね。同年代のだれと話してもNHKの番組の質の低下、番組構成の手抜きを嘆く声ばかりです。

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