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2011年4月22日 (金)

帰路

ヒースロー空港のターミナル・5、手荷物検査はスムーズに流れていた。
その流れに順調に乗れるものと信じて疑わなかったのだ。
それなのに、わたしの赤いフライトバッグは一つだけ別のベルトコンベアーで運ばれてしまった。
こちらへどうぞ、マダム、あなたのバッグの中身を全部調べなければなりません、007の殺し屋によく似た男が言った。
えっつ、なにそれ!一瞬きょとんとなったが、もしかしたら、と思い当たった。
あのママレードとレモンカードか?
彼はバッグの中身をもれなく探り出して、最後にジャムのビンを二つ突き出した。
規則にのっとって、この二個を没収します。
わたしは思わず叫んだ。
これって、あなたの国のプロダクツじゃないの、フランク・クーパーは日本にはないのよ、夫の好物なので、買ったんです!
ノー、マダム、規則です、殺し屋は無表情で言った。
わたしが泣きだしそうになって、悲痛な顔をしているのを見かねたのか、そばの少しやさしそうな男が言った。
ここを出たら、すぐフォートナム&メイソンがあるから、同じようなものが買える…

ああ、バカだった。ここへきてこんなドジをするなんて。
大きいスーツケースに入れたら、重装備していないビンが割れて、スーツケースの中がママレードだらけになるのを、ただ、ただ、怖れたのだ。
二つのジャムのビンはあえなく、没収専門のカートの中に姿を消した。

暗い沈んだ気持で仕方なく、フォートナム&メイソンのママレード、小三個セットとレモンカードを買った。
バカだバカだ、とまだ自分をののしりながら。

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コメント

なんと切ない!!cannellaさんの無念な想いが伝わってきます。
あれじゃなければならなかったのに・・・って。
F&Mのは「ちょっと違う」なんでしょうね。お気の毒でした。
元気出して!無事に怪我もなく帰れたのですから。

帰りのフライトのインターネットチェックインを無事に済ませたところで気がゆるんだんでしょうね。
73歳今のわたしの限界を悟りました。

ご主人様へのお土産が没収なんて、残念すぎます。ごく初期のころ、成田でマヨネーズをチェックされて以来、気を付けていて、昨年はバルサミコをこわごわスーツケースに入れました。

ほんとうにこわごわなんですよね。でも帰国して孫に話したら、レモンカードのビンを見て、
ばぁば、これだけ頑丈なビンならちょっとやそっとでこわれやしないよ、と言われました。

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