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2011年4月 5日 (火)

節約レッスン

イタリア人主婦は節約家が多いが、この奥さんもまさしくその典型で、料理の残り物を無駄にしない。
チキンの残りがポレンタのソースの具になったり、前日のスープに小さいパスタを混ぜて、野菜を加え、具沢山のパスタスープにしたり。
節約家の中には冷凍野菜を使うひともいるのだが、彼女はいつも新鮮な野菜をふんだんに使うのがありがたく、おかげで、今年に入って二ヶ月以上も怪しかった胃の具合がすこぶるよくなり、何を食べてもおいしい。
ミラノに帰る日の朝、野菜を摘みにいかない?とさそわれ、ご主人自慢のブドウ畑に車で出かけた。

丘の頂上のその場所は栽培環境の最高条件を満たしている。
但し、収穫のとき、人手が足りているとはいいかねる状況らしい。

およそ、小一時間かけて、丹念に野草を摘む、その執念といえるほどの節約魂にわたしは圧倒された。
春の七草というような種類、わたしにわかるのはネギの子分みたいなノビル程度。
一方、庭に野菜やハーブ畑もあるのだが、手入れが行き届いていないので、荒れ放題、使えるのはハーブのサルビア(セージ)ぐらいだ。

ミラノへ帰る直前、隣家に声をかけると言ってドアを叩く。
85歳の女性が94歳の病身の夫を介護している。
出てきた人は若いときはさぞ美しかっただろうという面影があったが、すぐに目をうるませて、辛い状況を語りだし、奥さんのしゃべりはまたとまらなくなった。
なんでも昔はヴァイオリニストで、ストラディヴァリを奏でていたのだそうだ。
ピエモンテのこの村、介護制度などまったくなしで、あたりの住居は閉じていて、定住者はいない。
以前はトリノの王家の末裔も別荘にしたほどの風光明媚なところで、観光客が途切れない、素晴らしい山上の修道院『クレア』もあるが、人間、景色だけでは生きられない、サポートすべき生活環境が機能していない悲劇を垣間見た気がした。

摘んだ野菜はミラノまで運ばれ、水に放たれて生気が戻り、見事なサラダになった。

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