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2011年4月 6日 (水)

ある日の昼食

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約束では、ミラノに戻ってからは昼食を自分ですることになっていた。
そこで早速ごはんを炊こうと思ったのだが、奥さんはどうか一緒に食べてほしい、日本食は大好きだ、これまでのホームステイ滞在者がおいていった日本食も一杯ある、見てくれと言って箱を差し出すのである。
中にはインスタント味噌汁や海苔、レトルト商品、お茶などで一杯なのだが、一年まえから数年まえまで、賞味期限はとっくに切れているものばかり。
この家の整理の悪さをまさに具体化したような現実である。書棚に積みあがった新聞や書類、掃除も隅々まで行き渡っていない。
彼女は翻訳経験もあり、詩作もしており、ボランティアで教師や会合の委員などもしている知的な人で、自己実現に熱心だが、だれかに認識されたいという欲望が強いあまり、室内の整理にまで頭と体がついていっていないのだ。
日本にも似たような人物が思い当たる。
全部捨ててください、賞味期限を読み上げながらついつい声が大きくなった。
仕方がない、昼食は手作りしてあげることにしよう。
ちょうど表に市が立つメルカートの日だったので、日持ちするピクルスをつくることにする。カリフラワー、赤や黄色のパプリカ、キューリ、人参、フィノッキ、を一口大に切り、アップルヴィネガーとオリーブオイルでローリエ、ガーリック、塩、砂糖、水を加えひと煮たちさせて、上からかけ、ふたをしてしみこませる。粒コショーがなかったので、粉のもので間にあわせようとしたら、彼女、隣家の未亡人から借りてきてくれた。
白飯を炊き(電気がまがないので、この火加減が難儀)ナスの醬油いため、手持ちのインスタント味噌汁をなべに二食分つくり、摘み草でとったノビルをこまかく切ってちらす。ナイフの切れ味がひどい。まるでおそまつな果物ナイフのようなもの、トリノのホームステイ先の奥さんはゾーリンゲンのセットを持っていたというのに。
ガスもひねってすぐ点火するタイプでなく、彼女は百円ライターを使っていて危ない事おびただしい。こういうことの倹約はどうかと思う。メルカートで点火器を買うというサービスまでした。
おかずのメインは彼女のサバのボイル、めずらしいメニューにご主人は目を輝かせ、ブオーノ!!
隣家の奥さんにもおすそわけしたら、大喜びだった。
ご主人がミラノの主要新聞CORRIERE DELLA SERAの一面トップの写真を見せてくれた。
地割れした道路と見事に修復された同じ道路の写真が二枚、日本はイタリアが三年かかってすることをたったの六日で成し遂げたと書かれてあった。

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