美女か魔女か
ソフィア・ローレンが高松宮殿下記念世界文化賞受賞で来日したときの番組を見入っていたら、夫が言った。
だれだ、この魔女みたいな女?
ソフィア・ローレンよ、ソフィア・ローレン!
二度くらい言わないと伝わらないこのごろである。
ひどくなったな、としかめ顔。
確かに76歳にしては若づくり。赤やブルーのド派手ないでたち、胸の谷間もしっかり見せるファッション、だがそれを売りにできるほどのプロポーションの維持はスゴイ、さすが大女優である。
でも大写しになると、しわからファンデーションの塊がつぶになって落ちそうなほどの厚化粧。
人前に出るのに、相当時間をかけているぞ、という気がした。
倉敷訪問が見モノであった。町は太鼓を打ち鳴らし、はっぴをまとった若い衆が舟くだりをし、市長も美術館館長も旅館の女将も大はしゃぎである。
レセプションでの彼女のスピーチは美しい英語で、目をうるませての感動。
それはそうだろう、倉敷あげてのもてなしである。
ところが、翌日の直島訪問は体調不調のためキャンセル。ピンヒールの靴で歩き回って、あのいでたち、お疲れだったのだ、きっと。
彼女を支えていた、ボローニャの八百屋のおじさんみたいなマネージャーと、孫娘ほどの年齢の美しくて聡明そうな日本女性の通訳の対比がおもしろかった。
それにしても、76まで大女優で表舞台にいるのはさぞ難儀なことだろう。
私的にはジョーン・プロウライトのような自然体のほうが好ましく感じられる。
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